廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その26:ガソリンスタンド跡地【岐阜県養老郡】

 

 

 

*基本データ


場所:岐阜県養老郡養老町
行った日:2017/09/17
廃墟になった日:不明
詳しく:

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このへん

何個かアプリを介したら透過が消えてしまいました‥‥
 


*評価


怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
入りやすさ:★☆☆☆☆

 

 
*あれこれ

 

その25

(http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/09/17/212456)では名古屋におりまして、その理由というのが大本命の岐阜へ行くためだったのでした。

 

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名古屋から大垣、そして養老鉄道へ乗り換えます。

 

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これ廃墟ではないんですが、どうしても書いておきたいところです。わたしの長年の愛読書西尾維新作品に登場する、1番好きなキャラクタは戯言シリーズの4作目『サイコロジカル』にしか出てこない大垣志人(おおがきしと)くん。挿絵もあんなにイラスト豊富な西尾維新作品の中で1カットしかありません。岐阜に大垣という地名があるのは知ってたけれどこれってもしかして‥‥? 410‥‥?? 道中この看板を見つけた瞬間が最もいきいきしていました。

 

 

 志人くんの挿絵の出てくるのは下巻です。ずっと同い年が良くて一生16歳でいたい病だったときもありました。ほんとうに大好きなのです。

 

‥‥と話が気持ち悪い方向に逸れてしまいましたので戻します。(おそらくつつけばすぐこういう面が出くるため注意が必要です)

 

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ほんのりダークな赤い車両、養老線に乗って「養老駅」へ向かいます。ワンマン運転、停車駅の半数以上が無人駅、車内にバスでよく見る両替機と精算機搭載。また指定車両には自転車(折りたたみではなく、ふっつーのママチャリOKみたいです)を乗り入れていいみたいで、部活帰りと思われる女子高生が自転車とともに吸い込まれていく光景も見かけました。田舎の電車はなかなかにカルチャーショックです。

 

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こちら、養老駅のホームを降りた景色です。宣伝看板の枠だけでずっとそのままになっていたのでしょう。池島や友ヶ島を思い出します。

 

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この駅を降りて、しばらく坂を登ったところに今回の廃墟がありました。

 

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状態からみて、そこまで古くはなさそうです。

 

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白飛びしていますが手前に写っている部分です。何かが祀られているようです。

 

もちろんこのガソリンスタンドがお目当てではなく、思わぬ収穫にほくほくで目的地へ向かったのでした。そちらは写真撮りすぎたので次の記事で書こうと思います。(ただ廃墟ではないのでここに書くか悩んではいますが‥‥)

 

日本の7割くらいは車が必要な地域で、空き家も多く、取り壊しすらままならない土地が住宅のすぐ隣にあるなんて茶飯事ということを、すこし地方に行くと痛感しますね。

 

 

*おまけ

 

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養老駅って、ラッシュ時の乗車率とかまったく分からないですが、このつり革の間隔の狭さは常軌を逸している気がします。3人がけの席に6~7個ついてます。え???

 

その25:中村遊郭跡地周辺

 

 

*基本データ


場所:名古屋市中村区(駅西銀座付近)
行った日:2017/09/17
廃墟になった日:2009年頃
詳しく:大正時代、娼婦の集まる遊郭があった地域。現在もソープランドが立ち並ぶ区となる。遊郭として経営していた店は現在全滅、また遺っている建造物も解体が進む。
 


*評価


怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★★★☆
入りやすさ:☆☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

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ということで名古屋なうです。

 

その日行った廃墟の記事をその日に書く時代となりました。

名古屋には廃墟目的で来たわけではないので、駅前から歩ける範囲であるかなと思って探索したのですが大当たりでございました。

(ちなみになぜ名古屋へ来たかは次の記事で場所を書く予定です。岐阜です岐阜)

 

名古屋駅から15分ほど歩いた中村区の一角を昔は中村遊郭と呼んでいたそうで、娼家が並んでいたそうです。

 

当時の建物が一般民家や旅館や料亭になっているところもちらほらありますが、基本は取り壊されてしまっていたり、空き家になってしまっていたりするとのことでした。

 

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成功例として有名なのがこちらのお蕎麦屋さんです。立派な佇まい、歴史を感じます。硝子からぼやける灯りに味があります。

 

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会員制だそうです。

 

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前回、川崎でもこんな地域を探検しましたが、(http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/09/11/201339)かつて華やかだった夜のお店の跡地が、多いこと多いこと。

 

駅前の喧騒とネオンが打って変わって、果てしなく寂れています。

 

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トタンを貼り増し貼り増しし、増築に次ぐ増築、九龍城を彷彿とさせる不思議な間取り図の空間です。

 

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そして、ここは、今回この地域を探索していた中でもっとも「らしい」区画でした。

 

あ、令女プールはこの建物の向かいにある現役ソープランドのようです。本日はおやすみの貼り紙してあり、元気がありませんでしたが、たぶんほんとうに本日がおやすみだったのでしょう。

 

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トタンの錆がどこかの工場のようです。もっと奥にはベランダのような場所もあり、洗濯が干せそうな小さな空間も見つけられました。

 

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わたしの住んでいた水戸や地元の千葉ならまだしも、ここはかなりの力を持った地方都市の、それも県庁所在地の1番大きな駅の、歩いて少しした場所に乱立しているとは、写真だけ眺めていてはまったく思えません。

 

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背景を知って歩くと、いきなり艶めかしく、それでいて今よりも不埒ではない、儚く危うい香りがしてくる気がしてしまいます。

 

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先の廃墟の入口にある木の枠組みです。看板だったのでしょうか。

 

だいぶ消えてしまったらしいですが、それでもまだいくつか欠片が遺っていますから、名古屋、凄いです。

 

なんとなくビジネスの街という印象が強い名古屋、大満足の遠出となりました。

 

 

*おまけ

 

中村遊郭のとある一角の銭湯です。

 

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貼り紙のサイズが小さいので見にくいですが、施設老朽化に伴い、9月20日をもって閉店されるとの内容が書かれています。

 

これから廃墟になる、まだ廃墟ではない、あちらとこちらの狭間の空間も撮っておきました。

 

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併設のコインランドリーも同様に、20日以降施錠されて廃業されるそうです。切なさの残る場所ですね。

 

三連休も残すところあと1日ですが、台風や前線にお気を付けて、ここまで読んでくださった方、素敵な祝日をお過ごしください。

その24:ウェアハウス川崎【ついに九龍城】

 


*基本データ


場所:神奈川県川崎市
行った日:2017/09/10
廃墟になった日:2005年オープン
詳しく:千葉、東京、神奈川に店舗を持つウェアハウスというアミューズメント施設のひとつ。九龍城がモデルの店舗はここだけ。
 ※2023/01/10更新……解体済。

 


*評価


怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
入りやすさ:★★★★★(入口トラップあり)
 


*あれこれ

 

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ついにきました。

 

軍艦島ポンペイ、九龍城に行くのが人生の目標なのですが(だからないって)、廃墟フリークはじめSF好きさんや珍スポット好きさんにもあまりに有名な、九龍城をモデルにしたゲームセンターへ行ってまいりました。

川崎後半戦です。

 

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入口から漂う異様な雰囲気、スチームパンクの感じもあります。

 

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下からなめた入口ショットです。徹底されています。

 

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歓迎光臨なのですが、2階以降写真を撮っておらず、途中から拙い文章のみにて記録しておきます。

2階からは写真撮影禁止の看板が出てるのですが、SNSに投稿することは大丈夫らしいので、1階分だけ載せようかと思います。

 

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ここが噂のトラップです。

これは、歓迎光臨の奥の二枚扉になった入口です。ずんと進むとプシューとなります。白いのでます。バラエティの不正解みたいな演出を一発受け、正式入場となります。この日、わたしが先頭でもうお1人と行きまして、2人でしっかりと絶叫してから入りました。サクラ並の驚きっぷりでした。

 

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ブレードランナーの世界です。低い天井にむき出し電球、無造作な貼り紙。

 

(まったくその辺明るくはないんですが、なぜ、SF作品ってアジアの繁華街みたいなところが舞台になりやすいのでしょうか。あと、これはSFに限らず、なぜ、~の夢を見るか? ってタイトルを使いたがっちゃうのでしょうか。素朴な疑問です)

 

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エレベーターホールです。

 

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2階へ行くと、ほんとうに九龍城の町並みのような建物の重なりあったゾーンがあります。段違いで渡ったロープに干される真っ赤な下着、埃と羽だらけの鳥かごタワー、枯れた植木鉢、小さな狭い区切りで部屋が積み重なって、かなり忠実に再現されています。

 

他にも、わざと汚れまみれの自動販売機や、洋物を取り入れた風の石膏像、当時のキャバクラを思わせるチラシ、娼婦のような女の子の部屋の再現などなど、細部にまで気を抜かない演出がなされていました。

 

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食堂からは中華鍋とお玉の擦れ合う音すら聞こえています。炒飯を作っているのでしょう。憎い演出です。

 

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上が駐車場への出入口、下が一般の出口です。赤と緑のネオンが余計に非日常感を醸し出しています。電脳世界とか行けそうです。自分の価値を決める数字で職業とか決まりそうです。アンドロイドとかいそうです。

 

素敵な場所でございました。