廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その162:給水塔【日立市】

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県日立市平和町1丁目

行った日:2019/01/13

廃墟になった日:不明

詳しく:

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その161:住居跡【日立市】 - 廃墟ガールの廃ログの近く。

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★★☆☆

見つけすさ:★★☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

調べてもあまり情報が出てこず、詳細がぼんやりしている場所のようです。訪れたタイミングがそろそろ日暮れ、マジックアワーでして、異様な雰囲気がより増した瞬間にお邪魔いたしました。(cf.茨城マジックアワーは最後の写真→その62:住居跡【茨城県小美玉市】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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セメント工場の稼働音と冷たい風音が響きます。なんてノスタルジィなのでしょう。じぶんの生い立ちとなんら関係のない景色でも、そう感じるには十分な景色です。


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その近くに、そう高くはない、へたすれば周りに数多ある設備、機構のひとつかとそのまま背景の一部にしてしまうような自然さで、ひっそりと佇んでいます。


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電線や電柱シルエットとのコラボレーション、たまりません。(cf.電線萌え→その53:鎌倉銀行 由比ヶ浜出張所【THE BANK】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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もともとは給水塔らしいのですが、とりあえず現状稼働していないこと以外は分からないようでした。


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が、この眺め、特に補足情報がなくとも、この眺めだけで、この景色だけで、おなかいっぱいです。満たされます。

ごちそうさまでございました。(両手を合わせながら深々と)

 

 

*廃墟残

 

残りストック:4

 

 

*おまけ

 

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つい先日、推しの廃ホテルのある冒険とイマジネーションの海へお邪魔してまいりました。イギリスでここ数年行われている話題のツイードランの格好を見よう見まねで意識した服装で、です。余談ですがいつか本場のツイードランに出るのが人生の目標のひとつです。(cf.推し廃ホテル→その37:ホテルハイタワー跡地 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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#インスタでやれ案件ですね。でも素敵な場所ですので置いておきます。(cf.インスタでやれ案件→その48:住居跡【板橋区】 - 廃墟ガールの廃ログとかその126:ひばりヶ丘ドライブイン【with富士山】 - 廃墟ガールの廃ログとか)

その161:住居跡【日立市】

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県日立市平和町1丁目

行った日:2019/01/13

廃墟になった日:不明

詳しく:

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このへん(駐禁オンパレード)

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★☆☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 

 

*あれこれ

 

お邪魔したのは1月ですが、ついにカレンダーがめくれてしまいました。1年の中で2月がいっとう好きな廃墟ガールです。またひとつガールから遠ざかる月ですが、廃墟ガールです。

 

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さて、まだ茨城県日立市におります。近くにはセメント工場やイトーヨーカドーがあり、産業と暮らしがご近所さんです。(cf.日立について→その5:廃団地【茨城県日立市】+α - 廃墟ガールの廃ログその158:本城建築事務所跡 - 廃墟ガールの廃ログ)


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2階建ての木造住居だと思われます。雨戸や勝手口のような長方形、だいたいの出入口に板が立てつけてあり、もし内側にいたら物理的に部屋から出られません

 

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正面です。屋根の角度が屋根代表です。小学生の頃自由帳にこんな屋根の家をごまんと書いていた気がします。


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少し登り坂になっている脇道へ入ります。横の眺めはちょっとアスレチックを感じますね。こんな丸太に乗って川をずぶ濡れのまま渡っていた記憶があります。


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裏手です。見上げると視界に入るのは茨城屈指の進学塾「茨進」(いばしん)です。県内全国展開している中学・高校受験メインの塾でございます。わたしは2年間茨城に住んでいるとき、さまざまな住宅が空き家かどうか見極める仕事のほか、どんな種類の塾があるか調べる仕事もしておりましたので(大嘘)、いっとき詳しい時代もございました。(cf.空き家見極め職人→その62:住居跡【茨城県小美玉市】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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木の素材を最大限に活かした壁、2階に重点的にある窓たち、なんだかかわいらしい好みの外観をしています。中身も見てみたい物件です。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:2

 

 

*おまけ

 

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これは一体‥‥

その160:「&」ホテルスイス

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県日立市高鈴町5丁目2(たかすず)

行った日:2019/01/13

廃墟になった日:1970年代

詳しく:高鈴団地の近くに隣接して2軒のラブホテルがある。これはその片割れ。どちらも廃墟。

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★★★☆

見つけやすさ:★★☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

今でこそ男女平等なんかが叫ばれてから様々な動きや対策が講じられてきているけれど、それでも雑誌やインターネットを覗けば、デートにおけるリーダーは男性が率先的に務めて当たり前という考えが根強いように思う。デートというか、男女の仲においては、といったほうが確実かもしれない。お店や宿を下調べして予約する、移動手段を確保する、スマートに支払いを済ませる、云々だ。今時どこのドラマの世界だと呆れるところではあるが、まあ、要は、そうやってアナタのことを思って奔走しましたよ、そんな尽くし精神を欲しているのだろう。じゃあリードできる紳士なイケメンを目指そうとして、例えばその日の晩ごはん。何か食べたいものある? なんでも良いわよ。そう言われたから、今まで僕は思いつく限りのコンサルをしてきた。じゃあ和食は? 昨日天ぷら食べたじゃない。鉄板焼き? 臭いがつくでしょ。あそこに新しくできたハンバーグ? そこまでがっつり食べられないのよね。イタリアン? うーん、パスタの気分じゃないのよね。 そして僕は提案をするのをやめて、蝶みたいに行ったり来たりする彼女の気分がどこかに引っかかってくれるのを待つことにした。かれこれ3年も、待っている間の胃の痛くなるような沈黙を過ごすのが、彼女と会うときのお決まりになっているのだ。 

 

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見栄はって借りた車は完全にその見た目の雰囲気を重視した車種で、便利な機能がいろいろと削ぎ落とされているものだった。右折と左折を繰り返していたらあてにできるネオンの看板の矢印はここだけで、袋小路にたどりついた。助かった。袋小路にしろ、なんと隣り合って二軒も営業している。こんな住宅街でも需要があるのだろう。

僕は彼女に聞く。「どっちに入ろうか?」

聞きながら、どっちが正解か全力で考えながら。

 

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部屋数が多くて確実なほうを選んだ僕たちは団地のような並びのひとつに案内された。多かれ少なかれ非日常を求めにきている男女に建売住宅のような場を通すとは興味深い。

 

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彼女は荷物が多い。持ってあげようとしたら化粧品が入っているから底を掴めだの、その上着は室内用じゃないから置いていくだの、ぎゃんぎゃんされるため、とっくに自分で管理してもらっている。車の鍵を彼女の手に載せてから、その間にチェックインを済ませるのが、僕の役目だ。だから財布は置いていってもいいんじゃないか? 毎回思う。


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フロントの料金表を一瞥する。どうやらここはスイスという名の場所らしい。健全に家族の団欒目的として2人以上で、休息の地として1人で、そのどちらで訪れることも可能なのだそうだ。


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ここの経営者はヨーロッパの地を日本に持ってきただけで満足してしまったのだろう。フロントの建物は周りの住宅街の中にもあるような平屋。どこまでも日常風景を追求されている。まあ、ラブホの分際で旅館よろしく日本の地名をつけられても、それはそれで、だ。


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駐車スペースから部屋へは一直線の階段が伸びている。そこを上がってくる、ヒールの音が近づいてくる。いつからだろう、この音に怯えるようになったのは。

 

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朝が来たら、チェックアウトまでにちゃんと言おう。

別れてくれないかって。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:2

 

 

*おまけ

 

みたいなことが繰り広げられている場所だったら面白いですね。いや面白くはないですかね。というメモです。まったくフィクションです。前後編? 裏表編? でございました。お目汚し失礼いたしました。(cf.女性目線隣廃墟→その159:ホテル京都「&」 - 廃墟ガールの廃ログ)

テーマは「3年目の浮気」でした。「藪の中」でもいいかもしれません。わたしはふだんまったく音楽を聞かない暮らしでして、カラオケも職場の二次会や三次会でしか行かないですし、基本手拍子の係なのですが、歌えと言われたらこれだけ歌います。この文章のひとたちが浮気しているのかはまったく知りませんがあくまでもテーマとして、です。

はじめ隣同士にある廃墟たちなのでひとまとめに紹介しようとしていたところ、こんなにどっちもカラーがあるし長くなりそうだなとなり、場所が場所ですし2つあるので男女で、と安易な考えに至ったのでした。このフロント? 管理宿舎みたいな建物が2つのホテル共通だったのかは分かりません。料金表や看板、インターホンなどほんとうに最高です。

(cf.かわいい看板ラブホテル→その130:ファッションホテル パステル - 廃墟ガールの廃ログ)