廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その255:住居跡【野田市】

 

 

*基本データ

 

場所:千葉県野田市七光台(ななこうだい)

行った日:2020/01/01

廃墟になった日:2012年頃まで使われていた模様

詳しく:

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このへん

 


*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★★★☆

見つけやすさ:★★★★☆

 

 

*あれこれ

 

こちらで野田市の元旦ドライブは終了です。(cf.バックナンバー→その253:ジャスコドライブインシアター【NOA】 - 廃墟ガールの廃ログ&その254:ムー大陸野田店 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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その254でも書きましたが、わたしは平屋木造借家の群れにとても「好き」を感じます。野田の廃墟を3つ巡りましたけれど、ここがいっとう好きなのです


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まずこのシルエットが愛らしいです。そしてコピーアンドペーストしてあるような等間隔に並ぶ地形も好きなのです。決して高くない天井、傾斜の緩い屋根、古い家にありがちな大きい窓、たまりません。そろそろ「平屋」カテゴリを作ったほうが良いですね。


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角の1軒は防火水そうのすぐ脇まで迫っていらっしゃいます。絶対に縦には作らないのに、横はきわきわまで攻めるこの姿勢、こだわりを感じます。


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郵便受けは書類でいっぱいです。(cf.溢れる郵便物→その241:【プチ冒険×廃ログ】住居跡【板橋区散歩1/4】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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中に入りました。この写真でいうところの真ん中の奥まった平屋が先程外側から見ていた平屋とイコールです。全部で3軒、残っていまして、手前は月極の駐車場となっていました。


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手前から観察します。もう風通しの良さといったらありません。これは巷で話題のシースルー廃墟です。(cf.その68:弁天横丁【川越浪漫散策3/3】 - 廃墟ガールの廃ログその84:東松山遊園地【東松山遊園地を目指して3/3】 - 廃墟ガールの廃ログその231:住居跡×2【気まぐれ福岡/飯塚市】 - 廃墟ガールの廃ログなど)

窓も半分開いていますし、防犯性という言葉はこの世界にはありません。植物や枝やゴミなどがどんちゃん騒ぎし放題です。


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続いては左側の1軒に寄ってみます。


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この物件のみ、壁の素材は同じ木でも板ではなく蔦となります。面でなくて線でできているのです。世にも珍しい物件です。これが著名なデナイナの作品ではなく、天が創った奇跡の設計です。ため息しか出ません


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どちらが入口だったのか、どこが窓だったのか、些細なことはどうでも良いのです。ともかくこの枯れ茶のまみれた丸みのあるシルエットが眺められれば、どうだって良いのです。


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最後に奥の、初めに外側も見た1軒を見て、吸収完了と洒落こみます。緑のおかげで終わった建物のはずが生命を感じますね。


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中庭のようなスペースで園芸やDIYなどを楽しんでいたのでしょうか。その132:笠間昭和館 - 廃墟ガールの廃ログの庭と似ています。雑多なこういう景色も大好物です。さまざまな手がかりから、何をしていたのか想像するのがとても楽しいのです。


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おそらくかつての住人が据え付けたであろう棚が2つ見えます。DIYの賜物です。小さなお花の鉢やスコップ、自転車の整備道具、じょうろ、小さなボールや縄跳び、などなどの品物が並んでいたのでしょうか。


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最後は超バランス力のあるドアで見納めといたします。なぜこんな構図で止まっているのか、手品かと思うほど際どいです。これが下まで下りると、■ - 廃墟ガールの廃ログとなるわけですね。最高です。お正月から車を出して良かったなと、心から思うわけです。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:6

 

 

*おまけ

 

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年末年始の思い出のひとつとして、作った知育菓子を貼っておきます。くるくるたこ焼きです。


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妹がYouTuberぶろうとしてiPhoneを設置しています。タイムラプスで完成するまで動画を撮りました。


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完成です。ちなみに廃墟ガール、知育菓子やりがち芸人でもあり、たこ焼きの見た目をした甘いお菓子かと思いきや、まじでたこ焼きの味のやつでした。姉妹でマヨネーズが嫌いなので地獄でした。くるくるたこ焼きに罪はありません。余談ですが今まで作ったことのある知育菓子で1番不味かったのは洋式トイレの形の容器からあわあわが出てくるのでそれをストローで吸って飲むというお菓子です。最近見かけませんのできっとほうぼうからご意見が来てもう売っていないでしょうね

(cf.ジャンクション大好き芸人→その237:廃アパート【気まぐれ福岡/糸島市】 - 廃墟ガールの廃ログ、暗渠遊具芸人→その242:【プチ冒険×廃ログ】きのした商店【板橋区散歩2/4】 - 廃墟ガールの廃ログ)

その254:ムー大陸野田店

 

 

*基本データ

 

場所:千葉県野田市蕃昌新田266

行った日:2020/01/01

廃墟になった日:2004/06/20

詳しく:かつて他店舗展開していたゲームセンターのブランド。ムー大陸自体も2017年にムー大陸稲毛店が店名変更したのを最後に消滅。

 


*評価

 

怖さ:★☆☆☆☆

廃れさ:★☆☆☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 

 

*あれこれ

 

前回、実家の車を走らせ野田市にやってきた廃墟ガールです。(cf.前回→その253:ジャスコドライブインシアター【NOA】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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まだ野田におりますので近くをまわってみましょう。六角形の、宙に浮いたような形をしたを見つけました。


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UFOのようです。


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かつては何店舗もあったゲームセンター「ムー大陸」になります。確かにまだ廃墟ガールがちゃんとガールだったとき、もう少し近所にあったような気がしなくもないくらいの馴染み具合です。ゲームセンターといえばポップンミュージックガンシューティングゲームマジックアカデミーなどが好きでした。メダルゲームも好きです。


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まだ新しげなをしています。(cf.ゲーム→その137:ゲームインABC - 廃墟ガールの廃ログ)


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前々からそうなのか知りませんがフェンスでぐるりされており、全貌はなかなか撮れません。バックヤードの螺旋階段はすごく愛らしいアクセントになっています。(cf.螺旋→その178:神宮前隠田区民会館 - 廃墟ガールの廃ログ)


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コード類はばっちり廃墟の体をしています。外装の赤が鮮やかだったため閉店後15年経って色褪せてもなおこの色、ということでしょうか。


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ゲームセンターでなかったとしてもこの個性的なデザインであれば街のちょっとした珍スポットになったこと請け負い、ともとれますし、この個性的なデザインはゲームセンターのような遊び心満載のアミューズメント施設だったからこそこんなマッチしていた、ともとれます。

このまままた15年取り壊されないでいたら、どんな赤色になっているか気になるところです。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:7

 

 

*おまけ

 

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おまけは市は違うものの同じ千葉県内の平屋借家物件です。


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わたしはこういう平屋の賃貸が何軒か並んでいるような物件にとても興味があります。23区内ではまず見られませんし、実家のある千葉でもどんどん取り壊されている気がします。横に造るより縦に造ったほうがたくさんの人間が住めますし、おそらく木造が多いので一斉に老朽化や安全面を考慮しての建築計画、または同じような時代に建てられた各地の平屋の住人たちの高齢化により手放しが頻発している、そういうことでしょうか。


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それと廃団地と同じで、決して広くはない画一の空間を、各々の住人がめいっぱいに工夫して生きやすいようにしている様子が見えるのが好きなのです。同じ間取りのはずが住む人によっててんで表情が違うのです。長年住んでいて賃貸なのに自身の分譲のように改造がしてある部屋、大家族で細かく空間を区切ってある部屋、築年数のある程度いっているとは思えないほど綺麗に飾ってある部屋、など、これらは廃墟でなくとも見て想像して楽しむのが好きなのです。


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きっと不便なことも多くある物件なのでしょう。ただ、1度住んでみたいな、とも思います。

(cf.平屋→その79:住居跡【松戸市】 - 廃墟ガールの廃ログその187:住居跡【千葉県千葉市】 - 廃墟ガールの廃ログ)

その253:ジャスコドライブインシアター【NOA】

 

 

*基本データ

 

場所:千葉県野田市中根

行った日:2020/01/01

廃墟になった日:2007/08/31

詳しく:1989年開業。ショッピングパークと遊園地の複合施設NOA内。車で敷地内に乗り入れ、そのまま巨大青空スクリーンで上映を楽しめる映画館。

※2022/08/09追記……2021年からドライブインシアター復活。情報ありがとうございました!

 


*評価

 

怖さ:★☆☆☆☆

廃れさ:★☆☆☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 

 

*あれこれ

 

廃墟ガールは千葉県出身です。年末年始は実家に帰りうだうだしていました。そして2020年になった途端、実家の車を借りて1人ドライブに繰り出しました。廃墟初め、というやつでしょうか。三が日から好きなことのできる環境にいるというのは、とても幸せなことです。

 

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実家から国道16号(いつも混んでいます)をぶーんとして、野田市にやってきました。かつてわたしは茨城県に住み、空き家かそうでないか判定する職人を生業としていたことがあり(ませんよ)ますが、そのとき野田も仕事のエリアだったことがあります。よくこのNOAに休憩しに来ていたものです。


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ただそのときはトイレやATMや自販機にばかり目がゆき、こんなぐじゃぐじゃに消された地図上の箇所も気づいていませんでした。太線の合間から「森のシアター」と文字が見えます。


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ちゃんとアトラクションゾーンもあり、ご家族でいらっしゃっているお客さんで賑わっていました。遊園地の敷地内に廃墟なんて、その54:店舗跡【西武園ゆうえんち】 - 廃墟ガールの廃ログ以外ないと思っていました。


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横から見るとこのようです。


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かつてはこの橋渡れたようですけど絶対登ってはいけません。ありのみコースではありません。危ないを通り越しています。


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「お車の映画館」と大きく書いてあります。こちらから車両を入れるようです。おくるま、というのが可愛らしいですね。

 

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がんばれば読めます。閉業した2007年の掲示板のままです。カタツムリかなめくじがうにょうにょした跡があります。凝視してはいけません。

 

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座席順はどうしていたのでしょう。普通の映画館は席を選択しますよね。駐車場みたいに白線で枠があって選択するのでしょうか。ただ奥の席から停車しないと入れないかと思います。座席に足をぐっと寄せてもらって「すみません……すみません……」は車だとできません。あと音はどうなっていたのでしょう。窓を開けるのですか?? 莫大なスピーカが必要そうです。いまは日本にドライブインシアターってもう存在しないのだそうです。気になります。


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もう上映されることはないでしょうから、スクリーンには#廃ログを置いておきました。(cf.看板にもなる→その93:加納合名天王町ビル+α - 廃墟ガールの廃ログ)

1度鑑賞してみたかったな、と思います。大画面大迫力ですし、夜空の中見たらもっとムードがありそうですし、助手席の人と(自分が運転席設定)話しながらみられるのでしょうか。あーだこーだツッコミ入れながら映画を見るのは大好きなので、それもよいなと思います。すこし逸れますがなんも知らないのに勝手な第一印象だけで○○っぽいと設定を作るのが大好きなようで、先日も某男子アイドル育成ゲームのキャラクタを見ては「このひとは進研ゼミのDMに出てくるよね、このひとはヴァンガードしてるよね」、某武器育成ゲームのキャラクタを見ては「このひとは東京喰種からの友情出演だよね、このひとはばらかもんみたいだね」などとほうぼうに敵をつくるようないい加減なことを申しておりました。きっと知ったらはまるのでしょうけれど。後者のほうにはリアルご先祖さまの使った武器もいらっしゃるようです。なんならヒヤパってラノベの挿絵描いてそうな名前ですよね。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:2

 

 

*おまけ

 

NOA探検記録をおまけに貼っておきます。

 

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この2枚は地図でいうと「花の道」にあたります。


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「音のトンネル」です。SONIC TUBEとあります。夜は光るのでしょうか。


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「遊びの道」です。

 

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キリンか首の長いお犬様かなにかしらの哺乳類をかたどったオブジェが手前青、ということはわかります。しかし奥の黄色はなんでしょうか。審美眼が足りずわかりませんでした。その58:住居跡+α【市川市/市原市】 - 廃墟ガールの廃ログを思い出したり、その27:養老天命反転地【フォトジェニック】 - 廃墟ガールの廃ログを思い出したりします。