廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その131:行川アイランド&行川小学校

 

 

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かの有名な廃墟へむかいます! 何度撮ってもホラーちっくな電光掲示板になってしまいました。

 

 

*基本データ

 

場所:千葉県勝浦市浜行川(なめがわ)606(JR外房線行川アイランド」駅下車)

行った日:2018/09/01

廃墟になった日:2001/08/31

詳しく:1964/08/13開園の総合リゾート施設。ホテルや南国の動物、ダンスショーやバーベキューなどができた。売上減などにより閉園した。が、2020年着工目標で「勝浦シーサイドパークリゾート」として再開発されることが決定したばかり。またすぐ近くに2009年に近隣の小学校と合併して廃校になった行川小学校も存在。

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★☆☆☆

入りやすさ:★★☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

9月の一発目、映画の安い日であるこの日、劇場ではなくこの晴天へ足を運ぶ計画にのってくれたのは、中学以来の友達紫芋ちゃんです。ちなみに初登場時に紫芋色のアウターを着用していたことから当ブログ内ではこの呼び名ですが、実際そう呼んだことは一秒もありません。(cf.紫芋案件→その51:フランス山 - 廃墟ガールの廃ログ&その66:旧鶴川座【川越浪漫散策1/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 


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卒業生ではありません

 

わたしも彼女も千葉県出身、わたしに至っては高校まで千葉県立云々に通っており、特に高校時代は県内の様々な地域の同級生が集まっておりまして、袖ケ浦に住んでいるお友達からここを教えてもらいました。長月になったというのにこの晴れっぷりです。


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なんて遠足日和のひなたなのでしょう。単線・無人駅・待合室の三拍子そろっています。駅から一歩足を出した瞬間がこの旅でもっとも昂る瞬間でした。この景色を見て、なぜ麦藁帽に白いワンピースで来なかったのだろうと後悔するほどに、夏の始まりでした。(この日は九月スタートです、なんなら夏の終わりです。)


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遅延証明書かと思ったら乗車証明書でした。改札がないのでこれを持って降車駅でドヤ顔をするわけですね。楽しくなり無駄に発行してしまいました。


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そして、この日は遠足ですので、仕事で平日はほぼ自炊をしない2人組のお弁当タイムです。これは見栄えや味の良しあしはさほど関係なく、「お弁当を作ってきた」という行為自体が大事なのです。仕事終わりの時間帯ではスーパーがやっておらず、セブンイレブンで冷凍食品を買ってなんとかごまかすヒヤパ作と、お弁当箱がなくてタッパーとホットサンドをこしらえてきた紫芋作です。もう遠足、果たされました。ここがピークでした。楽しかったです。


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――ではありません。自称廃墟ガールと嘯くこのブログでした。そうでした。南国のなりそこないのような景色を進みます。


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確実に「理想郷をたずねる道」にある案内板の配置です。自身をかなり引いた位置に載せ、アイランドといいつつこんなところで日本特有の「引きの美学」をひけらかされても困ります。というか「理想郷をたずねる道」ってどんな道でしょう。気になります。

 

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見えてまいりました。広い駐車場がかなり続きます。


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当時の最盛期にあわせた量の駐車場面積ですが、どういうわけかこぞって駐車券の発券機がぼろっぼろでした。海風と陽の光によってこんな末路をむかえたというのでしょうか。そそりますね。


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 しかし、道沿いに進めど進めど枯れ気味のヤシの木とひらけた駐車場しかありませんで、おそらく画像上の指がさす箇所こそが、トンネルを抜けるとそこは行川アイランドでしたになるのかと思われます。しっかりと柵がしてあり、検索すると中まで探検されている情報も多くありますけれど、侵入すること能わず、でございました。

 

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そして次の電車までどうしようかと考えあぐねておりますと、気になる看板を見つけます。こちらも緊急避難場所に指定されていました。後半戦のほうが実は撮れ高の救世主です。(cf.撮れ高不足怖い→その18:上野公園こども遊園地跡【撮れ高不足】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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ジャパニーズニンジャ的に身をひそめるフラミンゴがポイントの校門です。


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閉校後も避難場所であるならば多少なりとも手はくわえられているのでしょう、状態はそこまで廃墟然とはしておりません。ただここに緊急時避難して気分があがるのはごく一部の人間だけかと思われます。


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入口までのスロープがいかにも仮づくりといった見た目をしていて、近づくのがはばかられました。


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ガラスの中はロッカーが見えます。手前には②の文字が見にくいですが確認でき、2組なのか2年生なのか、2にまつわる誰かの庭であることが分かります。


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鉢をひな壇状に置ける台、プールや運動会の練習時に大活躍するメガホン、なぜか階段の前に確実に構えるアロエ、雑多に積まれるビート版、卒業生でなくとも、ノスタルジーを感じるには十分な品ぞろえです。


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プールか体育館への道でしょうか。このあと全体の写真も出てきますが、小学校としてはかなり小ぶりな敷地です。音楽室や美術室など、最低限必要な特別教室も入れるとすると、ひと学年あたりで使える教室数はかなり限られてきます。それくらいの大きさです。ですので先ほどの②はおそらく、後者が正解でしょう。


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トイレです。奥は用具倉庫のような空間でした。


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画になるイスが置かれてありました。ここが定位置なのでしょう。(cf.あるべくしてあるようなイス→その23:川崎不動産【神奈川県川崎市】 - 廃墟ガールの廃ログ&その119:【画像大量】日本歴史館+α【灼熱長野5/6】 - 廃墟ガールの廃ログ&その128:ホテルニュー鳴門【画像大量】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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ガールといいつつ、おっさんくさい後ろ姿を貼って、次の電車が来る時間となりました。聞けばあと2年でこのへんは再開発がかかるようです。刹那を感じながら、またひとつ有名どころの近くまで散歩しに来られてよかったと思うばかりです。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:5(補充されました)

 

 

*おまけ

 

たとえば東京駅から行川アイランド駅まで、鈍行で片道2.5時間かかります。道中のお供はNEWDAYSに数冊売られている文庫本たちの中でいっとう光輝いていたこちらでした。ひとつひとつ丁寧に2人で検索しあーだこーだつっこみながら揺られ、ボックス席でヨーグレットや餅太郎をつまみつつ時間を過ごしました。そこから派生しかの有名な株式会社闇さんのホームページでも遊びました。幽霊さんに、この日の行動がばれている(という体になるよう、流れるメッセージをあらかじめしこめるという計らいです。)のです。土曜日にしてはとても早起きしたはずなのに、あっという間に暗くなっていった、たのしい大人の遠足でございました。

 

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