*基本データ
行った日:2020/01/11
廃墟になった日:1991年頃
詳しく:明治か大正に建てられ、移転のため廃業。隣に現・八里郵便局あり。
*評価
怖さ:★★★☆☆
廃れさ:★★★☆☆
見つけやすさ:★★★☆☆
*あれこれ
梅の花が有名な県といえば茨城県です。県庁所在地の水戸市にある水戸駅の歩道橋はこんなかわいらしい技があります。何度か書いていますので、ほかの記事を読んでくださっている方がもしいらっしゃいましたらアレですが、廃墟ガールはかつて水戸市に住んでいました。
(cf.この近く→その4:県営釜神町アパート跡 - 廃墟ガールの廃ログ、その94:【お待たせしました】クイーンシャトー【元住居から徒歩3分】 - 廃墟ガールの廃ログ)
それで、空き家かどうかを見極める職人として東奔西走していたわけですが(していません)、その時の職人仲間の旭ちゃんと、半年ぶりに茨城におりたちました。なんと今回は車があります。水戸市以外にも行けちゃいます。
(cf.旭ちゃん→その188:ガソリンスタンド跡地【千葉県千葉市】 - 廃墟ガールの廃ログ、その204:小さな小さな貝 - 廃墟ガールの廃ログ)
茨城には常陸太田と常陸大宮があります。どちらもわりかし山です。こちらは太田のほうです。竜神大橋があるほうです。袋田の滝がある大子の手前です。やさと、と読みます。現・八里郵便局は鮮やかな赤色ですが、フォントはレトロで愛らしいお姿をしています。(cf.目尾郵便局→その232:コンクリート遺構【気まぐれ福岡/飯塚市】 - 廃墟ガールの廃ログ)
旧・八里郵便局です。え? かわいらしすぎます。近くの八里小学校は廃校、八里中学校も一学年15人くらいの過疎地域にこんなファンシィな建物があっていいのでしょうか。
いいのです。局便郵里八の上には通気口のような換気口のような窓のような「〒」があります。最大の萌えポイントです。
旭ちゃん撮影、ピンクに吸い寄せられる廃墟ガール
腕の取れてしまった二宮金次郎像と、デコレーションケーキのような窓枠を持つ側面です。うっすらと苺味のクリームが塗りたくられています。かわいいしおいしいです。(おいしいかは分かりません)ところでなぜ二宮金次郎像なのでしょうか。ここは学校ではなく郵便局です。
あと入口が2つに割れているのも気になります。入口と出口でしょうか。
もちろん入れませんので覗きますと、窓口のような造りが見えました。(ガラスに反射するiPhoneを構えているのが廃墟ガール、後ろで見守ってくれているのが旭ちゃんそれぞれのシルエットですのでご安心ください)
横に移ります。郵便局ですから、本来はお隣さんのように赤い壁だったのかなともふと思いました。30年弱の間に褪せてこの色までトーンダウンした可能性です。真相は分かりません。
細かいところまでかわいらしい飾りが抜かりなく、ともかくデザイン性に富んだ建物ですが、近くで見るとそろそろ直線を保つのが難しそうなことが把握できます。
にしてもなぜ隣に新しい郵便局ができて長いのに、こちらは残ったままなのでしょうか。土地が余っているからでしょうか。保存に値する木造建築だからでしょうか。旭ちゃんが「廃墟になっても気にならないのでは」と仮説を立ててくれました。そんな穏やかな心持ちでいつまでもいたいものです。
裏手はなんというかとても裏手らしい形状でした。(cf.雑多→その129:CarPoint・Selectionあるいは白雪姫と七人の小人 - 廃墟ガールの廃ログ、その194:店舗跡/元乃隅稲荷【詰込山口5/7】 - 廃墟ガールの廃ログエトセトラ)
左下には写真を撮るのにお誂え向きの四角があります。(ガラスに反射する人たちは廃墟ガールと旭ちゃんですのでご安心ください)
そのひとつだけクリアな四角へ向かってしゃがみました。中身は和風な景色が広がります。
ガスコンロやスリッパ、何かの瓶、わりと生活感がある景色でした。住めそうです。(cf.穴覗き→その49:割烹旅館入船跡地 - 廃墟ガールの廃ログ)
この日一発目の廃墟はこんなラブリーな物件でした。良質な廃墟の空気(?)をめいっぱい吸い込み、幸先の良いスタートです。
新旧を真ん中の電信柱で区切って眺め、さて茨城編、続きます。
*廃墟残
残りストック:5
*おまけ
茨城県に住んで良かったと思うことは、車の運転ができるようになったこと、ラーメンが好きになったこと、です。常総の人生、水戸のふる河も好きですが、いっとうお気に入りは東海のいろはのラーメンです。
気合いが入っていらっしゃいます。