廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その382:【暗渠ハンター】住居跡【水窪川】

 

 

*基本データ

 

場所:東京都豊島区東池袋5丁目

行った日:2021/09/29

廃墟になった日:不明

詳しく:

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水窪川暗渠沿いの平屋物件。富士山広場向かい。

 


*評価

 

怖さ:★★★★☆(夜だからそう見える)

廃れさ:★★★★☆(夜だからそう見える)

見つけやすさ:★☆☆☆☆(夜だから見つけにくい)

 


*あれこれ

 

紅葉川(もみじ)

 

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その377:【暗渠ハンター】青山北町アパート【笄川】 - 廃墟ガールの廃ログぶりの暗渠ハンター(公園の遊具のシフトの時間が大きいお友達用に変わる夜に暗渠をはしからはしまで歩き倒すだけの活動)活動報告となります。書くのはひさびさですが暗渠散歩自体は「部活」と称してけっこうなペースで繰り広げられています。なぜ書くのがひさびさなのかというと、廃墟がなかったからです。


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店舗で見かけるような冷蔵庫? や、


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大喜利してくれと言わんばかりの落書きの壁などは見つけていますが、廃墟は見つからなかったのです。


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蟹川

 

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全身が台所のシンクのような素材の家がありました。コード類は外れていたのでこちらはもしかしたら廃墟だったかもですが、真相はわかりません。


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例によってこのときはハンター仲間のバックパーマーズさんのひとりさん(ユニット名らしいので)とくっちゃべりながら歩いていたら、「?!」となりました。明らかにひときわ目立つ、人目を引く、他の建物とは一線を画した、暗い中でもようく分かるビルがありました。


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あとで調べますと梵寿綱(ぼんじゅこう)さんというかたが手がけられた賃貸物件なのだそう。暗渠の楽しさを教えてくれた地図子さん(id:chizuchizuko)地図子、蟹川を歩く - ふと思い立って、プチ冒険で触れられています。その27:養老天命反転地【フォトジェニック】 - 廃墟ガールの廃ログのように熱量に溢れたデザインなのが伝わってきました。明るいところで見たい建物リストゆきです。(暗い中で散歩してるあるある)


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最近改装工事が終わり新しくなってお目見えの狂気ぶたちゃんも狩るのを忘れません。塗装されたてのちゅるんとしたボディは狂気っぷり半減で愛らしく見えてしまいました。

 

水窪(みずくぼ)

 

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かなりお気に入りの暗渠です。ものすごく小刻みに曲がりくねっていてぐねぐねです。おまけに絶妙なセンスの広場があります。日光東照宮中禅寺湖華厳の滝など、日光を現している場所だそうです。


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まあ東照宮に入って写真撮りますね。廃墟ガールは猿腕なので関節おかしいですが腕は折れておりません、ご安心ください。(cf.折れてない→その8:【再訪】池島【画像大量3/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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もう1箇所富士山広場です。こちらも最高でした。門は心の綺麗なひとにしか見えない住宅の入口のようです。


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階段トマソンの収納とテイクアウト専用飲食店窓口ごっこのできるかわいらしい枠組みを拝むことができました。またしても地図子さんのブログを参考にしますと、地図子、水窪川を歩く - ふと思い立って、プチ冒険にある通り本棚なのだそうです。

 

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ではそこからくるりと反対側を向いてみましょう。するとこのような眺めとなります。画質が最悪ですがやっと廃墟です。


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扉が開いたままの角度で時を止めています。素晴らしきバランス感覚です。


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撮られていました。部活の時は帽子も古着もDr.Martensもありません。なんともつまらない格好です。


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街灯そば、掲示板すぐ、暗渠沿い物件です。


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建物から蔦が飛び出て電線にも伸びていました。元気です。(cf.枯れてても元気→その80:住居跡【豊島区】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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向こうの家の明かりがここにも届いておりました。


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そして端っこはトタンに合わせて自転車の死骸が幾重にも折り重なります。自転車が積まれたあとに草が成長したのがわかります。

暗渠ハンターの記事は暗渠ごとに書くと決めているので、なんとも廃墟にたどり着くまでが長くなりがちです。今回なんていっちゃん下になってしまいました。飽きますね。水窪川と鏡合わせのような暗渠が1本ございますので、そちらは次回にまわします。

 

その381:【プチ冒険×廃ログ】店舗跡【湧水天国三島】

 

 

*基本データ

 

場所:静岡県駿東郡清水町卸団地(すんとうぐんしみずちょうおろしだんち)

行った日:2021/09

廃墟になった日:不明

詳しく:

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このへん

 


*評価

 

怖さ:★☆☆☆☆

廃れさ:★☆☆☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 


*あれこれ

 

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曲線が特徴的な、わりと新しめの見た目です。ちなみに天気は雨です。ほんとうに雨女なのです。


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もちろんしっかりと管理されていらっしゃいます。ので、外からの観察のみです。いえいつもだいたい外からの観察のみですけれど。


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中は運営の方が戻ってきて掃除さえすればすぐにでも営業再開できそうな具合でした。


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くるりと外観に沿うようなカーブの階段近くには「説明会会場 2階」の文字です。就職? 商品? 企業向け? なにをだれへ説明する会の会場だったのでしょうか。


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別角度の曲線にも行ってみました。トイレやお風呂の浴槽、キッチンなど、水周りのショールームだったらしく、展示品がそのままになっています。


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画面右真ん中あたり、蛇口の手前に置かれているのはリモコンかと思われますが、日焼け具合やその形状から、そこまで最新モデルではなさそうな印象を受け取ります。この蛇口や浴槽の形を見ても、ほんのり歴史を感じてしまうのです。


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極め付きは画面左のお風呂セットです。洗面器やタオル、ブラシや石鹸などがディスプレイとして用意されているのだと思いますが、洗面器のちょい奥のシャンプーだかコンディショナーだかの中身、変色しているのではないでしょうか。もとからこんなにキャラメル色でしょうか。なんらかの理由で店舗を閉じたのだとしたら、説明会会場の案内や展示品、液体は片付けたほうがリスクが減るのではないでしょうか。気になります。

さてガラスには2人のおなご(おなごですよ)が映っています。カメラを構えるのは廃墟ガール(ガールですって)、そしてモダンのかわいらしい傘を持つのは――

 

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「ふと思い立って、プチ冒険」の地図子さん(id:chizuchizuko)と三島散歩です! その312:【プチ冒険×廃ログ】足立区立五反野小学校跡【じゃない】 - 廃墟ガールの廃ログのときのように廃墟が見つからなくて別物件と抱き合わせになることも危惧されましたけれど、大丈夫でした。

 

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なぜ三島にいるのかといいますと、地図子さんのお誘いのもと流れる水路と戯れるためでした。こちらは地図子さんが撮ってくださった彼岸花好きの廃墟ガールです。早く巾着田行けるようになるといいなと切に願うばかりです。

 

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富士山の麓だからか、この地域は暮らしと水の流れがかなり近いように思えました。家のすぐ脇を、公園の傍を、中を、さらさらと流れています。静かにそれでいて強かに流れています。


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またその水がほんとうに綺麗なのです。底にある石や水草が透けてそよいでいるのが見えます。富山に行った時も1番思った感想が「水が綺麗」でしたが、わたし的には三島はもっと綺麗でした。水路が輝いていました。(cf.富山→その356:【撮れ高不足】健康大学【水路天国富山1/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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はじめて降りたった場所でしたが、せせらぐ川を見て一気に好きになりました。三島、素敵です。


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その378:【画像大量】住居跡?【岳南鉄道】 - 廃墟ガールの廃ログを教えてくれた静岡出身のおともらちもオススメの公園へゆき、水の湧きでるさまも観察します。なぜだか水が青いのです。


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ぽこぽこと普遍的に気泡が浮いては消えていました。水のスタート地点を見ることはそうないと思いますので、不思議な気持ちになりました。地球の中のほう、地殻の底のほうの、鼓動を感じます。地球と直で繋がっている気がしました。


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古井戸の中には当時の遺構のような鉄棒も見えます。以前はここにお魚が泳いでいたこともあるそうです。綺麗です。「この丸の中で泳ぎたい」と地図子さんがおっしゃっていたところから、今回の散歩の絵はこの池に座る2人にしました。

 

 

*おまけ

 

とまあ、ただバエ池を見ただけでは終わりません。なんたってプチ冒険×廃ログです。(どういうこと)

 

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湧水を見に行く前に源兵衛川を歩きました。川沿いを散歩するんではありません。川を歩いたのです。ちなみにこの先は長いので読み飛ばしてもオールオッケーです。いえそもそもこのブログなんてどこを読んでも読まなくてもオールオッケーです。

 

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ここを、


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このように、


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このように、


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このように、歩いたのです。前の日の雨――なんならこの日も雨ですし――でちょっとばかし増水していますが、飛び石があります。そこを歩くのです。


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ちょっとばかし増水していますし、ちょっとばかし流れが速いです。川遊びをするには肌寒く、渡りきった2人の足首から下は真っ赤になっていました。

そしてゴール直前、ちょっとバランスを崩して飛び石に手をつきます。危なかった~と起き上がります。先にゴールしていた地図子さんが短く叫びます。しきりに下を指さしています。?の廃墟ガール。すぐに分かりました。胸ポケットが軽いです。iPhone分の重さが消えていました

 

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これは事件直前の写真です。iPhoneは源兵衛川を流れてゆきました。持ち主を見て自分も川遊びがしたくなってしまったのかもしれません。iPhone歴は8年半くらいですが、それまでに撮ってきた写真や描いてきた絵、書いてきた文章、さまざまな人たちとのSNSのやりとり、すべて死を覚悟しました。が、数個先の飛び石の底に立てかかって存在していました。水没していた時間は数分だったと思います。人生で初めてiPhoneを水没させてしまいました。

しかも、拾い上げてホームボタンを押したらいつもの伏見稲荷(待受のこと)が現れたのです。普通に使えました。iPhoneすげえでした。そのまま帰りの電車まで通常運転でした。面白くてほうぼうにiPhoneが水没したことをふんだんにwをつけて報告しました。そして帰りの電車で突然電源が落ち、リンゴマークがついては消えるだけの長方形の金属板と化してしまいました。やはり死を覚悟しました

 

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iPhoneは防水です。しかし、ちょうど1年前くらいに液晶画面を割っていました。これも人生で初めてでした。そこから水が入りショートしたのでしょう。そのあと電源はついたり消えたりでしたので、次の日そっこーでアップルストアに行き、新しいiPhoneを手に入れました。ようこそiPhoneSE2。SIMフリーだったのと、iCloudの有料プランに加入していた(つい最近加入したのです、功を奏しに奏しました)のが救いでした。この写真は生前最後のiPhone8です。買って3年、そろそろ替えようと思っていたところではありました。カメラの内側に水滴が入っています。試しにどんな写真が撮れるかやってみたら霧の中で撮ったみたいでした。霧の中で撮ったみたいな写真を撮りたい人にはぴったりです。

生きているとほんとうに色々なことがあるな案件でした。悲しんだり怒ったりそこまでせず、終始「ま、まじかーーーwww」でした。もうおニューのiPhoneと新たな生活をスタートしていますので、ネタ話として持っておこうと思います。

(だからサムネ画像のイラストには水没しているiPhoneがあるのでした。ちゃんちゃん)

その380:【廃墟探偵集続報あり】高崎電気館【廃墟じゃない】

 

 

*基本データ

 

場所:群馬県高崎市柳川町31(高崎駅から歩ける)

行った日:2021/09/11

廃墟になった日:2001年閉館

詳しく:現役施設。1913年にオープンした高崎市内初の常設映画館。2014年に持ち主から市に寄贈され、2階は現在も映画館、1階は研修室や集会場のある地域活性センターとなっている。

 


*評価

 

怖さ:★☆☆☆☆

廃れさ:★☆☆☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 


*あれこれ

 

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今回のメモは厳密には廃墟ではございません。まだまだ現役に営業していらっしゃる映画館でございます。近くを通った際に見にゆきました。(cf.この立ち位置に近い印象を受けました→その66:旧鶴川座【川越浪漫散策1/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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尾道で見たような商店街を歩き向かいます。傘が斜め上の方向にかかっています。火災や移転により見た目は変わっていますが建てられた当初は木造のモダンレトロな佇まいだったそうです。オリオン座が近いです。(cf.尾道ラーメンもある商店街→その71:住居跡【広島県尾道市】 - 廃墟ガールの廃ログ)(cf.その311:オリオン座【始発群馬3/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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建物のお姿よりも先に文字情報が見えてまいりました。建物の名前が通りの名前に使われるほどのランドマーク、ということなのでしょう。


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ご本人登場。青空の下にでんと建っていらっしゃいます。


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いままだあるのか知りませんけれど昔水戸にもこんなレトロ万歳な映画館――シネコンではなくて劇場です――がありました。にじみ出る雰囲気が似ている気がします。


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その213:【画像大量】廃電車&住居跡&店舗跡&廃旅館&廃銭湯etc【江戸東京たてもの園】 - 廃墟ガールの廃ログのたばこ窓口に似た曲線です。


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1階でチケットを購入して2階で観劇するスタイルということですね。矢印が階段になっていてたった数本の直線でできているのに高いセンスを感じます。


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ただ施設名が書いてあるだけなのに、どうしてこうかわいらしいフォントなのでしょうか。こんなそこかしこにレトロの欠片を隠し持った場所が地域活性センターなんて素敵です。

 

 

*おまけ

 

商店街のアーケード、看板と案内板です。レトロでオシャレです。

 

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ちなみにこのお店はSHYではありませんでした。この案内板はアップデートがなされていないところが多く、実際の店名と異なるお店が数多く見受けられました。


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活断層です。


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マッチいただきました。かわゆいです。

 

 

*おまけのおしらせ

 

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cf.前回まではこちら

番外編:【ご報告】お知らせがあります【廃墟探偵集】 - 廃墟ガールの廃ログ

その372:【廃墟探偵集続報あり】佐渡金山【1年越し佐渡3/4】 - 廃墟ガールの廃ログ

来月はinktoberに参戦しようかと思っています。らくがきは基本的にInstagramのアカウントに載せていますので、興味のある方はご検索くださいませ。さて制作は進むのか