*基本データ
廃墟になった日:2010年頃か
詳しく:1931年に「大石荘」という名前で創業した旧館と新館からなる全24室の旅館。
*評価
怖さ:★★★☆☆
廃れさ:★★★★☆
見つけやすさ:★★☆☆☆
*あれこれ
調子に乗ってサイズの合っていないお帽子を頭に載せバランスを保てなくなって自立困難になった消火ホース収納器くんと、身の丈に合ったボーラーハットを見事探し出せおしゃれさんになることができたポストさんです。白世界が続いています。
歩くのにそこまで苦は感じませんが自転車だとじわじわきつそうだな、くらいの坂の斜面に大きな建物を発見します。端には塔だか煙突だか灯台だか、円柱の部分があり、螺旋階段がちらと覗いていました。
白の反射のせいか、やはり写真を撮るのがへたくそです。カメラの持ち腐れです。
なぜこんなにもかわいらしいフォントをしていらっしゃるのでしょう。(cf.レトロフォントはそそる→その204:小さな小さな貝 - 廃墟ガールの廃ログ、その232:コンクリート遺構【気まぐれ福岡/飯塚市】 - 廃墟ガールの廃ログエトセトラ)
雪に気をとられがちですが、しかと廃れていらっしゃいます。がたがたのびりびりです。
少しずつ昇ってゆきましょう。
山と空と雪の旅館、圧巻の眺めです。さぞかし雰囲気のあるお宿だったのでしょうね。廃墟ガールはもうガールとは呼べない(むしろおばさん)タイプのガールですが、年甲斐もなくベッドで跳ねたり公園の遊具をかたっぱしから試したり歩道の少し高いところをすかさず歩いたりと節操ないため、さらにゲラすぎてどこでも大爆笑してしまいうるさいため、こういうお旅館には向いていません。
もう10年くらい前ですが群馬の積善館に泊まったときに職員さんから聞いたお話ですと、昔の旅館は今の――というか西洋の、と言ったほうが良いのかもですが――一般的な建築とは違い、部屋を内側に作っているため、外廊下の形で部屋をぐるりと囲んで外に廊下があるのが特徴なのだそうです。角っ子の曲線と窓枠が出す愛らしさは、昔ならではの構造ではないと造れないのかもしれません。
コタツ板
危ないです。
かつては外廊下のさらに外へも行けたようです。丸みを帯びた角っ子と配線たちの直線が混じり忙しそうです。
くるりと回りまして反対側に来ました。あまり旅館感はありません。
全日蓮のようにかつての河鹿荘が加入していた団体でしょうか。こちらもかわゆいフォントをしています。
斜め上も見ておきましょう。視野は広く持つべきです。
これが爆弾だったらコナンくんも咄嗟には正しいコードを見抜けないかもしれません。
巨大な廃墟は問答無用で見応えがあります。楽しく観察させていただきました。
そしてその436:ホテルブルー - 廃墟ガールの廃ログで誘ったあとは涙です。なんだかドラマがありそうではありませんか。
*おまけ
こちらも営業していなそうな出で立ちでした。クリスマスに男女が幸せそうな表情で鳴らしそうなオブジェ、メルヘンな看板、からの縦書き明朝体灯篭です。甘辛ミックスってやつでしょうか。
でんわ☏でんぽう看板です。かわゆいです。少し前で一旦活動をおやすみしたアイテムたちがたくさんありました。最盛期は過去、の温泉街に多いのかもしれません。