*基本データ
行った日:2023/01/07
廃墟になった日:1998年に蒲原町に寄贈
詳しく:1914年頃に開業した歯科医院跡地。入場無料。
*評価
怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
見つけやすさ:★★★★☆
*あれこれ
静岡シリーズです。撮りすぎている場所そのいち。(cf.バックナンバー→その530:富士見町社宅【撮りすぎ静岡1/10】 - 廃墟ガールの廃ログ)
元歯科医院とのことですので、その507: 【画像大量】杉浦醫院【撮りすぎ山梨7】 - 廃墟ガールの廃ログの仲間です。そりゃ撮るに決まっています。
ではいざ。あとで出てきますが、この「電話 二三番」というのはポイントです。
1階は金庫や電話がありました。
23番の伏線回収。思い出の数字のようです。いままでなかった電話を開局するって勇気もお金も環境も必要だったと思いますが、いろいろなひとにかけあったというので、簡単ではなかったことがようくわかります。
そそられる入口!
当時のタウンページか?! と思ったらガス料金早見表です。
開局じゃなくて架設というのね。電話番号を書面にしたためていらっしゃいます。ご近所さんに通達されたのかしら。
こっちがタウンページですね。なんて素敵なの。お電話、さぞ画期的だったのだろうなと予想します。
障子が何枚もスコンスコンと勢いよく開け放たれていっています。見通しがよいです。
詰め物の金歯もこちらに保管されたのですって。
井戸ポンプ?! かと思いましたが、これは2階に水を汲み上げる機構なのだそう。
薬箱が置いてありました。1階は診察関連の場所はないので、家庭用の意味合いでしょうか。
いよいよ2階へ。まず階段をあがってびっくり、階段はどうしようもないくらい斜めですが、2階に行ききった、着ききった向かい側に部屋があるのです。通りたくば階段をお風呂の湯釜の蓋をする容量で木の板で蓋して――左端に1枚蓋されているのが見えます――通るのでしょう。怖くて通れませんよ?? 衝撃の造りです。階段の隣に廊下は造れなかったのでしょうか。
障子の中にガラスがはまっているの面白いです。
杉浦医院でもみたくるくるちゃんです。ツインズも発見!
ぼっちちゃんたちです。かわいらしい。
こういうリキュールの瓶がありそうです。
報酬規定も巻物のごとく。やはり金歯はお互いのです。
移動しまして、こちらが五十嵐医院の目玉、診察台がお目見えです。
端っこですが存在感抜群です。というか、さすがにカーテンはされましたよね……? こんなに陽の入る診察室、場合によってはやりにくいのではと思ってしまいます。
お口の中を照らすライト、消毒や麻酔の瓶、器具を置く台、口をゆすぐ水道、いまと同じです! 自動か手動かの違いはあれど、繊細な人間の口腔内を治療するのに、なにもかも手元に揃うよう、高低差をつけて椅子に仕掛けを配置する、なんにも変わっちゃいません。感動です。(廃墟ガールは歯がぼろぼろです。前どこかの記事に書いたかもしれませんが、奥歯3/4本の神経がありません。存在する親知らず3本すべてが変な向きに生えており、まだ健在で抜歯のタイミングを見計らっています。ので、定期的に歯医者へゆくわけですが、そこの景色とそこまで変わらないわけです。)(また余談ですが、以前この歯科医院の診察台のルート営業をされていた方とお話ししたことがありまして、1台200万くらいするとお聞きしました。ひぇ)
この透明感溢れるお写真たちは撮っていただいたものです。ありがとうございます。
逆さ吊りになっている子も。
診察台のある部屋のお隣はちょっといやな予感がします。
無数の引き出しと褪せた紙たち、ほら、
当時のフォントとレイアウトの封筒、ほら、
出ました薬瓶。ほら~~~。予感的中です、被写体おばけが最後に待ち構えていらっしゃいました。杉浦医院では一発目に入った調剤室のような場所です。
お名前入りの瓶もございました。まごうことなき特注ですね。
被写体が並びに並んでいて困ります。目移りが激しいです。
歯科技工士さんアイテムですね。
歯医者と聞いて、ブロンズ歯ちゃんのピアスを持参しました。模型とツーショをキメます。
チラ見せのぶんだけ、好奇心をかきたてるぶんだけ、引き出しが開いています。憎いです。
歯ちゃんをここにも登場させておきました。
ヒポナール。なにこれ! 可愛いの極みです。
銀歯の型をとるときの器具が並んでいます。お隣は水場。文句なしの構図と眺めです。
正直、診察台だけが目玉で、さくさくっと見終わる場所だと思って入場しました。なめていました。撮りすぎ静岡シリーズの2/10、つまり静岡で2番目に訪れたのがこちらです。撮りすぎました。あとがつかえています。いやはや最高でございました。
撮りすぎなのはこちらだけではありません。先を急ぎましょう。