廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その672:風見鶏リゾートイン【てげ宮崎6/8】

 

 

*基本データ

 

場所:宮崎県宮崎市内海

行った日:2024/10/12

廃墟になった日:2013年時点で閉業していた模様

詳しく:1980年以降に開業された結婚式場。チャペルや式場のほかコンベンションルームや貸別荘、賃貸住宅、プールなどもあった。管理されている。

 


*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★★★

見つけやすさ:★★★☆☆

 


*あれこれ

 

ずっと分母が?のままで、やっとこそストック数がわかったときにはもう終わりが近い宮崎編です。暑かったあの頃を思い出しながらメモしてゆきます。読みにくいマンゴー色もあと少しです。少しですが、その少しがまたけっこうな大型案件でもあるのです。年内には書き終わりたいところであります。(cf.バックナンバー→その667:グリーンヒルズホテル【てげ宮崎1/?】 - 廃墟ガールの廃ログその668:abcスイミングスクール【てげ宮崎2/?】 - 廃墟ガールの廃ログその669:廃ラブホロード【てげ宮崎3/?】 - 廃墟ガールの廃ログその670:地下壕第一電信室【てげ宮崎4/?】 - 廃墟ガールの廃ログその671:ダンスキャロル【てげ宮崎5/?】 - 廃墟ガールの廃ログ)

こちらは有名物件、リゾート結婚式場です。住宅街を抜けて小高い場所へきました。入口はその132:笠間昭和館 - 廃墟ガールの廃ログその626:里乃匠 - 廃墟ガールの廃ログのような未成感のあるひらけたタイル張り。部分解体などされている可能性もありそうです。

 

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タイル入口のお向かいにはアパートのような構造の建物。坂に建っているの2階から/屋上からアクセスできたようです。屋上への外階段は途中が崩落して心もとない緑のクッションになっていますが。看板にはHOTELと名乗りつつも貸別荘・賃貸住宅とありました。そうですね、明らかに賃貸アパートの装いをしています。リゾート感溢れる複合施設なので別荘で借りる方向けの建物なのでしょうか。結婚式場目の前に別荘、次元が違います。もう行けない屋上には西洋風の彫刻がたくさんありリゾート感抜群です。ズームで頑張りましたらおそらく鐘が吊ってあったであろう遺構には「チャペル・ウエディング 写真のみでもOKです」の文字。このバブルアンドリゾートの雰囲気は当時産のものでないとこんなに醸し出せません。

 

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坂を登ってチャペル近くへまいりましょう。案内板は「ウエディノグ」「南チャヘル拳」。武道場のにおいがしつつも、ここも三角屋根の上に小さな鐘がありそうな遺構です。おそらく解体されていますがここで誓いの言葉を交わし、指輪を交換し、みんな参列したのではないでしょうか。タイルが船でした。素敵な意匠です。坂の上、奥のほうに風見鶏が見えましたが近づけませんでした。そして振り向けばHOTEL風見鶏の屋上が見えました。この景色を見て感じるのは、これはロケーションが圧倒的に勝ちでもあり、このロケーションだからこそ客足が遠のいて廃業されたのだとしたら負けでもある、ということでした。秘境と僻地は同義ですからね。

 

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くだってHOTEL風見鶏の屋上をもう一度別角度から拝みます。この彫刻たちは遠くからでも目立ちますね。たぶんここのトレードマークはチャペルでしょうが彫刻屋上も負けていません。ついでに手前の薄ピンクのタイルもなにかの遺構、トマソンかと思われます。ベンチなど置いてありそうでした。アップダウンが激しい道なりは今度は緩やかに下り坂です。途中には白雪姫と小人の像。ただし緑まみれです。ほんとうは恐ろしい童話集の表紙にぴったりです。お向かいにはこれまたもじゃもじゃのベンチ。もうお店ご利用だったとしても座れません。下り坂最後のほうにはごみの収集スポットだったのか物置だったのかなにかしらの収納小屋的な掘っ立てがありますが、斜めも斜めで見ていると平衡感覚を失います。危険です。

 

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HOTEL風見鶏はまたしても。下の階へダイレクトにアクセスできる入口かと思います。お車もこのスペースに停めるのでしょうか。ゆったり下るとまた上り坂があり、それに沿って長続きの建物が建っていました。「ブーゲンビリア・ーティールーム」だそうです。ブーゲンビリア宮崎空港の2つ名(中二ではありません)にも使われている南国の植物で、なじみがなさすきて覚えられずに、旅の途中何度も「あのグーテンタークみたいな……」とワンクッション置いてしまっていました。下にはコンベンションルームともありますので、なんとなくご親族のみなさまなどが打ち合わせしたり待機したりする場所かなと思いました。柱や窓の柵、忘れちゃいけない石像などに異国情緒を感じ横へスライドしてゆきます。不法投棄や不法侵入を禁じる注意喚起の貼り紙がしてありました。入ってはなりません。アーチ型のステンドグラス細工はまさにこの風見鶏リゾートインのお姿を表しているのでしょうか。かわいいです。半周の螺旋階段は燃えてしまったあとのような空気も持っていました。

 

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披露宴のお食事などをここで作っていたのでしょうか。業務用の大きさの冷蔵庫やたくさんの白で統一された食器たちが窺えます。天井の照明がお上品です。建物と建物を繋ぐ外廊下のような短い部分もHOTEL風見鶏同様に崩落してしまっていました。1番端っこのホワイトエンゼルまで来ました。扉が焼け落ちているので不審火があったのでしょうか。こんなうまい具合の開き角度に自然となることはまあないのでお察しでしょう。扉は「ナオキⅠ」とのことで、こちらはホワイトエンゼルのナオキのⅠ、みたいです。ホワイトエンゼルのマサキのⅡやダイキのⅢなどがあるのでしょうか(ありません)。出窓には化石となった歴史的価値のありそうなトイレ消臭剤が鎮座していらっしゃいました。コンセプト抜群の高低差も大きくかつ横長に広がる建物たちでした。

 

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