廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その41:プチホテル跡地【三ヶ根山スカイライン後編】

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さ、後半戦です。

 

 

*基本データ


場所:愛知県西尾市
行った日:2017/11/09
廃墟になった日:不明
詳しく:三ヶ根山スカイラインという有料道路の、第1見晴台むかいっかわ。前編(その40:http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/11/13/220448)はこの民宿のお土産屋だったと書いてあるサイトもある。


 
*評価


怖さ:★★★★☆
廃れさ:★★★★★★★★★★
入りやすさ:☆☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

評価にもありますように、本件、最高に廃れております。

こちらは愛知県の山中を通る三ヶ根山スカイラインという有料道路です。前編も基本データにURLがありますので、併せて暇つぶしにどうぞ。

 

どれぐらい廃れているかといいますと‥‥寄ってきますのでとくとご覧あれ。

 

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 どん

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どん

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どん、と

 

文句なしの星ぶっちぎり評価であるのがご納得いただけるかと思います。

この朽ちっぷり廃れぶり壊れぶり

 

まるで廃墟代表、お手本のような佇まいです。

全国の廃墟のみなさんは、彼を見習ってほしいものです。

 

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反対側の眺めはこのようになっております。二階建ての建物ですが、屋根裏なのか吹き抜けなのか、丸いアーチ型の屋根の部分が特長的です。反対側からだとアーチ型がよく見えます。(車内から撮ったのでガラスを隔てており、色味は少しおかしいですが)

 

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運が良くこの日は晴天ですし、平日の山の中、ましてや過疎化の進む有料道路、たまに車が通りましてもiPhoneを構えてにやにやする廃墟ガールが1人のみ、怖いことはなにもありません。

ゆっくりと構造を眺めることとしましょう。

 

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建物は民宿というくらいですから宿泊施設として建てられたようです。振り返るとだだっ広い空間があり、もちろんそこも入れませんが、駐車場スペースとして使われていたと予想できます。そこに建っていた看板がこちらです。「プチホテル民宿」のはげかかった文字が目を凝らすと判別できます。

 

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入口です。ガラスはすべて抜けています。

 

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煤け具合や散乱具合、際どいバランスで存在する配置、どこをとっても完璧です。

 

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飾りのついた2階の壁? 柵? です。い空にい壁、汚れのとアクセントの、バランスとれています。

 

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 角っこはかなり危なげな状態です。斜めにむき出した鉄骨、た、たまりません。笑みがこぼれます。怪しくなります。

 

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中はこのようになっております。画面右に階段があり、2階へ行けるみたいです。その奥は白いタイルの囲みがあり、大浴場というかお風呂場なのでしょうか。建物の規模的に客室が2階メインで6~8部屋とか、1階に浴場と食堂、フロントってな感じですかね。

 

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とんでもなく朽ちていて、絶妙なバランスを保って存在している建物です。神秘すら感じます。そしてまた、きっとこの建物も、刹那的なのです。もしかしたら記事を書いているこの瞬間にさえ、些細なきっかけで倒れて崩れてしまっているかもしれません。またひとつ、素敵な瞬間に立ち会えました。

 

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余談というかとてもどうでもいい情報で、わたしはiPhone歴約6年、ずっと待ち受け画面は京都の伏見稲荷大社です。鳥居萌えです。

ただ、この写真に待ち受け画面を変えてもいいなと、思えるくらいのベストショットです。

「追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止」がまた、いかしているでしょう。

 


*おまけ

 

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もともと、「愛知県 廃墟」で検索をかけますと、わりと上位に挙げられているのが「三州園ホテル」です。

ここが入れていれば、もしくは外壁が囲われていなければ、三ヶ根山スカイライン編は上・中・下の三部作でしたが、残念ながらこの有様でした。

 

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SECOM様も入られておりました。昔むかし、まだほんものの廃墟「ガール」といっても差し支えない頃、こういう廃墟にて監視カメラにばっちり映り、召喚された人にこっぴどく叱られた経験がありますので、入りません、決して。

その話は写真がどこかに残っていればまたいずれ‥‥。

 

その40:パールセンター跡地【三ヶ根山スカイライン前編】

 

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前後編です。

 

*基本データ


場所:愛知県西尾市
行った日:2017/11/09
廃墟になった日:不明
詳しく:三ヶ根山スカイライン内(さんがねさん/西尾市を通る有料道路)。

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このへん


 
*評価


怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★★☆☆
入りやすさ:★☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

三ヶ根山スカイラインという、有料道路(なのに廃墟が道沿いに羅列されている山道)がございまして、いろいろ調べていますと廃墟の宝庫ライン(有料なのに)とのことで、名古屋につきましてレンタカーを借り行ってまいりました。

スカイラインのある場所はあの西尾市です。西尾といえば西尾維新です。わたしの大好きな作家さんです。

 

 

 

 

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三ヶ根山の中をくねくね登ります。いろは坂箱根ターンパイクのようです。わりと剪定されておらず車道に飛び出した枝や葉、白線が埋もれるほどの落ち葉など廃墟以前に管理状態には疑問がありました。片道420円です。

 

くねくねを繰り返してしばらく行きますと、右手に現れるのがこちらです。

 

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もう、晴れの日の探索が久々すぎてハイパー逆光です。画面が見えない場合は画面自体の明るさをいじくると見えます。毎度低クオリティですみません‥‥。

 

パールセンターと呼ばれるお土産屋兼茶屋でございます。

 

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手前にも別の看板があります。コカコーラが茨でぐるぐる巻きです。

 

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先程のコカコーラの脇、建物寄りにもう一本看板です。「NPO環境保全機構」「ゅうと」までは読めますが、正式名は謎です。

この絶妙な角度で止まった空間、意図的には作れません。

 

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そんな看板ズに囲まれ鎮座しますのは横に長い平屋です。「観音茶屋」とあるため、パールセンターは別名のようですね。開いた窓の向こうを細かく見てゆきます。

 

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雨戸(?)がばりばりに裂けて中身が見えます。たまりません。

右端の「火災予防上立入を禁止します」をスタート地点に、どんどん左に寄ってゆきます。

 

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ロープが張ってあってさすがに中には入れないので見にくいのですが、中は事務机や椅子がありました。

 

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ッだけなんでカタカナにしてしまったのでしょう。次の窓枠にはくたびれた雑誌がはためいていました。

 

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白飛びしていますが、雑誌の奥に当時店先に出されていたであろう「珈琲」の立看板が。

営業していた日々の当たり前の光景が思い浮かばれます。住居跡に見られる「生きていた跡」と同じです。

 

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山際に建つちょうどいい休憩所でお茶を飲んだり、お土産を見たりしてひと休みし、晴天の下ドライブ、ツーリングを再開する、現地の人や観光客同士で情報交換なんかしたりして、いわば三ヶ根山の憩いの場だった――かもしれないですし、自販機を見つけるのも一苦労の山道でやっと見つけた店舗、独占市場ということもあって気が抜けている、もしくは訪問者の足元を見ている価格設定、コカコーラ系列のよくある珈琲やジュース、お土産は山の麓の道の駅でも買えるアイテム、店員はぶっきらぼうで置いてある情報誌は過去のもの――かもしれないですし、想像の域を出ませんが、この廃墟も活き活きしていた時があったのです。

 

微塵もしんみりなんてしませんけれど、立ち止まったまままじまじとこの平屋を見つめ、考える機会を与えてくれます。

奥の深さ、とかほざいて通ぶるつもりはなくて、単純にこうやって妄想できるのも、廃墟の楽しみ方のひとつなのです。

 


*おまけ

 

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コカコーラ看板の近くです。画面右上にご注目ください。

 

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カメラが据えつけられています。これが廃墟化したあとについたのか、その前からなのかはさっぱりです。

ともかく、有料道路ならばまず廃墟をなくすところから始めては‥‥と、廃墟ガールですらつっこまざるを得ないスカイライン、後半へ続きます。

その39:永井メガネ店跡地【朝撮れ廃墟】

 

 

*基本データ


場所:愛知県名古屋市
行った日:2017/11/09 6:15 am
廃墟になった日:不明
詳しく:

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*評価


怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
入りやすさ:☆☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

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朝撮れ投稿です。撮れたてフレッシュです。キュアハイキョです。

 

 

 

なんだか今年は名古屋に縁があるようで、早朝の名古屋を歩いていたら見つけました(ので眠気覚ましに文章を書いています)

 

ちなみに、撮ったのが6:15

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ですので、曇天廃墟に定評のあるこのブログ、今回空模様がいまひとつなのは日が出ていないからです。

(cf.曇天廃墟に定評あり→その27:http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/09/22/210734 その34:http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/10/21/235500エトセトラエトセトラ)


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室外機が目立ってます。良いです。上のかけこみ110番の看板のかすれ具合は「まさしく」といったところです。

 

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閉ざされた門の奥に気になる構造の螺旋階段があり、もうすこし近いショットを撮ろうと思ったのですが、通勤通学の方々がちらほら出できまして「週の真ん中、やっと折り返し地点の朝っぱらから変な人見てしまった‥‥」となりかねなかったのでやめました。

 

新築には出せない雑多さ、いつどこで見ても惚れ惚れします。

 


*おまけ

 

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早朝だったからただ営業時間外であるだけ説も否定できない案件ではあります。

一応インターネットで調べたので、大丈夫かとは思うのですが‥‥違った場合はすぐさま取り下げます。

 

昔、人が住んでいるか否かを見極める仕事をしていたことがありまして――というと語弊があり、人が住んでいる家に用があったので必然的にそうなった、が正しいですかね――電気メーターと、庭や玄関周りに物が置いていないかどうかの2つが基本ポイントなのです。

それでいうと今回の建造物はどちらもクリアしておりました。

 

ポイントの後者は例外が多々あり、生活感溢れる廃墟は例外からできるのであって、一概にはいえないのが事実ではあるのですが。

 

まとまりないけれど幸先の良いスタートが切れまして、遠出を楽しみたいと思います。

つぎの記事もおそらく愛知からお届けです。