廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その654:松尾鉱山&ガラスパーク【からっと岩手2/6】

 

 

*基本データ

 

場所:岩手県八幡平市松尾寄木第2地割(はちまんたいまつおよりきちわり)

行った日:2024/07/13

廃墟になった日:1972年

詳しく:1911年頃から本格採掘が始められた標高900mの鉱山。その高さから鉱山周辺の集合住宅や学校などの施設は雲上の楽園と呼ばれた。現在は4階建てのコンクリート集合住宅11棟の緑ヶ丘アパート、それよりも前に建てられた独身寮の至誠寮が残っている。

 


*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★★☆

見つけやすさ:★★★☆☆

 


*あれこれ

 

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真夏にも限らずすこし涼しい岩手県からお送りです。不思議なのですが汗をかかなかった旅でした。(cf.バックナンバー→その653:大久保旅館とその周辺【からっと岩手1/6】 - 廃墟ガールの廃ログ)

この校舎跡もしばらくは残っていたようですが2015年に解体されたそうです。やはただいら、でおぼえてしまったのでまったく頭に馴染んでこないはちまんたい市。


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岩手に行きたい、と思えたのは、以前にNHKの廃墟特集番組でここの団地が取り上げられており、非常に興味を持ったからなのでした。からっと岩手1/6よりも前にここに行きましたので岩手上陸後1発目の廃墟がこちらです。最初からクライマックスです。()

(cf.この番組では池島もやってました→その8:【再再訪】池島【バースデー長崎7-1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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陥没などの激しく、おまけに途中から私道になってしまう道路に見える団地です。近寄るのは絶対に危険です。周りの土の状態が良くありません。


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こっちからは煙突が。木々の演出が憎いです。


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見えてきました。


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11棟もあればこの距離でも圧巻です。なんだかんだ鉱山へは遠そうなのですが車で移動していたのでしょうか。


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NHKの番組でも、かつて炭鉱夫だったかたがこちらへ訪れていらっしゃいました。池島でも、軍艦島でも感じましたが、ほんとうに誇りのあるお仕事だったのだと思います。(cf.その641:【上陸】端島【ゴールデン長崎4/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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たくさんの生活や暮らしの空気がここにはあったわけです。

 

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緑ヶ丘アパートの観察を終え、奥にある至誠寮へ。独身寮だそうです。


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左手にもなんらかの遺構がありました。木々の演出が憎く見えません。


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見ている最中はこれがなんだかわかっていなかったのですが、この細かな間取りは独身寮ぽいと睨んでおりました。


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フィルタがかかるとコンクリ色が強まりますね。


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1番の推しポイントはデス外階段です。万が一に降りられたとしてもどこへも繋がっていません。折り返して上と下が繋がっていたなどでしょうか。

 

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緑ヶ丘アパートよりも道路との距離が近いのでよく見えます。


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■ - 廃墟ガールの廃ログその622:岬荘【バースデーオーサカ4/7】 - 廃墟ガールの廃ログなどにひけをとらない、お行儀の良い等間隔四角形窓枠。縁を植物で飾ったりひび割れや欠けでアクセントを作ったり、枠組みの中での個性が爆発している案件です。


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多分左端の部分だけほかと間取りが違うので、ここに共同トイレやお風呂があったのかと予想します。お風呂は池島のように浴場が別にあるかもしれません。4.5畳か6畳くらいかと思います。これが自分のパーソナルスペースのすべて、そんな生活が続いていたわけです。


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美しく撮れました。


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不審者には気をつけましょう。


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向こうにうっすらとアパートが見えます。コンクリ成分多めの1枚です。


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ゲートの向こうは私道ですが、もう使われていなそうな道への看板がありました。


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最後におかわりをしておしまいです。

 

 

*

 

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このブログは廃墟へのお散歩メモブログなのでおまけに位置づけられてしまいますが、こちらがメインでも良いくらいお気に入りの場所へもゆきました。


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ガラスパークです。 世界のガラス製品を取り扱ったり、ここでもガラスを製造されていたりします。正直、かわいいが爆発していらっしゃいます!


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おとぎの国への入口? お城の門? ただのメルヘンとは大違い、すべての場所にふんだんに散りばめられるきらきらしたガラスたちが輝き、唯一無二のハイセンスを全面に押し出していらっしゃいます。書き忘れましたが2枚前の案内版だってガラスでてきているのです。何ヶ所かは割れてしまっているものもありました。


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この一角だけでもずっと写真を撮っていられるのですが、令和では出せない名キャッチコピィの数々と、文字を埋めるガラス! 入口から進めません。「歓」「迎」があえて離されているのはある時代の特徴なのでしょうか。(cf.歓くんと迎くん→その394:化女沼レジャーランド【画像大量1/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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このステッカーがあったら買って帰ったのに……至るところに設置されていました。

 

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わくわくでしかない名前を発見します。


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歓迎ゾーンの奥に位置する小道です。入らない選択肢はありません。余談ですが若い女性のかたがたがこの道で自撮りやら動画やらたくさんパシャパシャされていました。きれいですもの。


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かしこまりました。


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小道の中はびっくり壁や天井は柱にまでガラスが使われていました。大盤振る舞いです。左側はずっとショーケースになっていて、繊細なものから豪快なものまでガラスでてきたさまざまが飾られていました。


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このステッカーも欲しいです。青がいいです。


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名画だってサハラ様にかかればこの通りです。


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しかととらせていただきました。


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写真撮影スポットです。噴水の奥がひな壇になっていて大勢で撮れそうです。


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ぼんぼり街灯しかも色とりどり、光っているところも是非見てみたかったものです。


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お手洗いへ入る前でさえ気を抜きません。暗がりはむしろガラスへの光が目立ちますし、格好のガラススポット(?)ですものね。


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ベンチにまで!(cf.社会福祉協議会その8:【再再訪】池島【バースデー長崎7-1/7】 - 廃墟ガールの廃ログスカット→その186:【画像大量】アドベンチャーランド跡地【ジャパンスネークセンター】 - 廃墟ガールの廃ログ、旅館組合→その119:【画像大量】日本歴史館+α【灼熱長野5/6】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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2階のレストランでお昼をいただきました。これまたすごいのです。


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お分かりいただけましたでしょうか。各席の頭上にはガラス細工のランプが揺れ、さらにはすべて違ったデザインなのです。あとミラーボール。


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お気に入り2選を撮りにいきました。


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大満足のガラスパークでございました。まさかの入場無料です。また行きたいです。

その653:大久保旅館とその周辺【からっと岩手1/6】

 

 

*基本データ

 

場所:岩手県滝沢市

行った日:2024/07/13

廃墟になった日:2011年頃にはすでに廃墟だった模様

詳しく:国道282号線沿い、自動車免許試験場の近くに位置する。敷地内に倉庫のような建物もあり。

 


*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★☆☆

見つけやすさ:★★★☆☆

 


*あれこれ

 

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初上陸、岩手県です! 標高の高いところにいたからかわかりませんが日中でもトーキョーの夜よりも涼しく、湿度も低かった気がするのでからっと岩手シリーズにしてみます。(cf.長野はひんやり→その602: 茶臼山荘&CROWN&カントリー【ひんやり長野7/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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そうは言っても夏ですので汗を拭きながら見にゆきます。まずはこちらが見えてきました。

 

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薄赤い十字架からわかるように(?)、動物病院だったようです。


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ANIMALの文字が読めますでしょうか。


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動物病院のほか、不動産賃貸もしてたんか? な出で立ちを後ろにお持ちでいらっしゃいました。緑トッピングされたクリームソーダ色がかわいいです。


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看板建築であることがわかります。(cf.意外と身近な廃墟に看板建築は潜んでいる→その628:【プチ冒険×廃ログ】廃ランドリー【散歩ビンゴマニアック編前編】 - 廃墟ガールの廃ログその8:【再再訪】池島【バースデー長崎7-1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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移動しまして、メインに到着しました。

 

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建設業の法人のほか、旅館業、食堂、あと近くに自動車学校があるのでその学科教習? を営んでいらっしゃったようです。学科教習が受けられる自動車学校のすぐそばで学科試験対策できる場所があるって教習所あるあるかもしれないので、特に不自然なことではないのでしょうか。


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昭和52年ものですが建設業許可も申請されている会社のようです。


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つばめ柄の型板ガラスに出会えました! 初対面です、かわいいです! とてつもなく自由奔放に飛び回っていらっしゃるつばめちゃんたち(または必死に餌を狩っている親御さまたち)です。


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1階と2階の間がかわいらしくひらひらした飾りになっています。センスあります。

 

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さっきの許可証が飾ってあるところが建設会社的入口だとしたら、こちらは旅館か食堂か、なんにせよいち消費者が入る扉でしょう。


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こんな素敵な明かりが入口の顔なんて夢のようです。お洒落が爆発しています。


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行政書士事務所も併設だったのでしょうか。これで経審の申請もシームレスにできますね。

 

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このフックにはなにがかかっていたのでしょうか。提灯でしょうか。電飾でしょうか。いえ、そんな光らせないでしょうか。食堂のメニューでしょうか。表には出さないでしょうか。謎が深まります。


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真横の図です。撓(たわ)みが見てとれます。

 

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撓みの中の反り。この嫌味っぽさが一切ない趣向を凝らしたデザイン、とても好みです。


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ひとつの窓だった四角に近づいてみます。


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おそらく台所、水場だと思われます。


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貝殻やレトロなオレンジ模様のグラスなどが見えます。


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お行儀の悪い椅子ちゃんとずり落ちそうな調理器具たち。


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アンノウnではなくさらさ柄もありました。色々か柄が使われているところもポイント高いです。


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お向かいさんレベルのご近所に自動車教習所事務所がございます。事務所はなにやらこじんまりとしていらっしゃいます。


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そして、メイン予定だった廃自動車学校の廃コースは再開発がお進みのようでした。ニュータウンのように新らしい住宅地になるのでしょうか。その623:OZAKI DRIVING SCHOOL【バースデーオーサカ5/7】 - 廃墟ガールの廃ログで見た廃コースを眺めるのを心待ちにしていましたが、新たな道のスタートをお祈り申し上げます。

 

 

*おまけ

 

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おまけでは緑生い茂る中にひっそりとしている発電所の影をば。


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管がハマっていたであろう丸い穴が2つ目のようで、下に位置するガラスの格子はボディのようで、左側にロボットちゃんが見えます。


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おそらく今年再北上であろう岩手県編、続きます!

その652:休憩所【箱根】

 

 

*基本データ

 

場所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根110付近

行った日:2024/07/06

廃墟になった日:2015年にはすでに使われていない模様

詳しく:1971年に建てられた休憩所。正三角形状に3つの円形建物が連なる構造。

 


*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★☆☆

見つけやすさ:入場料600円

 


*あれこれ

 

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やっと日本語で話せます。(cf.(´>ω∂`)☆→その651:玉屋&アネックスシンフォニー&ンオニャキ【廃れて。福島7/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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神社も敷地内にある施設内です。広い敷地で山あいの散歩道をまずゆくのですか、敷地と並走しているのに入口が見えずたどりつくのに時間がかかりました。暑かったです。


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まあるいこちら。


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茅のかわりに新緑がふいてあります。斬新な屋根です。


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平たく丸い形の建物が3棟連なった場所です。休憩所らしいですが、調べたらチャペルのようになっている棟もあるそうで、もしかしたら本来の目的で使われなくなって休憩所とし、それでも使われなくなって今に至るのかもしれません。


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ガラスに映る人影は廃墟ガールのものですのでご安心ください。


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生命力のたくましさを感じ取れる屋根になっています。


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丸と丸と丸がくっついているのでデッドスペースというか、不思議な曲線のスペースが周りにはあります。そこにホースや、

 

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室外機が配置されているのです。


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入口は闇に包まれていました。涼しそうで快適そうな見た目をしているので、入ってみたかったキモします。


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建築にはほんとうに明るくないのですが、著名な建築家の作品でございました。

 

 

*おまけ

 

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箱根の近くといえば、です。箱根も熱海も関東圏からプチ旅行するのにうってつけの立地です。わたしもその151:ホテル喜むら+‪α【お散歩熱海7~7.5/7.5】 - 廃墟ガールの廃ログほか、何度も訪れています。だいぶ新しいお店が入ってきてオシャレカフェや居酒屋も増えているのでしょうが、まだまだこんな商店街らしいお店も多くあり、この新しいと古いのごった煮のような空気が面白いのだと思います。


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■ - 廃墟ガールの廃ログでも見たトキワホールはまだご健在。熱海プリンの行列がすぐお近くにあり立ち止まって撮影するのはあまりできない雰囲気でした。


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しんみりしてしまいました。(cf.手書きお知らせ→その21:ワールド会館跡地【not 45 but 55】 - 廃墟ガールの廃ログその113:ミチコ美容室【えびすストア】 - 廃墟ガールの廃ログ )