長崎に来るのはこれで4回目です。廃墟ガールはカントー住みでして、去年20年ぶりに北海道に行ったと考えれば、行き過ぎの部類に入る県だと思います。(cf.その578:避暑失敗北海道①② - 廃墟ガールの廃ログ)
4回の長崎のうち、これで3回、池島に行っていることになりました。75%池島です。
不思議なことに、何度行っても未踏エリアが見つかるのです。このままいくとたぶんまた池島へは訪れる気がしていますが、そのときもまた新たな発見があるのでしょうね。前回の再訪時、写真を撮りすぎて記事を3回に分けたので、それにならって同じくらいの場所で区切って観察してゆきます。前回から4年、初訪からは9年です。変わったもの、変わらないもの、比べて見ると楽しいと思います。
書き終わって数えたら写真94枚載っています。おそらく最多記録更新です。速度制限にはお気をつけください。
瀬戸港かられっつごー。お向かいにはサンライズ(その638:踊石新町公民館&サンライズ【ゴールデン長崎1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)が。たぶん前2回は神浦港から行ったので知らなかったんだろうな。神浦港近くにはその317:海望【レツゴーキューシュー4/7】 - 廃墟ガールの廃ログがあります。
くず入れ
船が沈んでいた。(cf.沈むボート→その453: 崎戸島特設見張所聴音所【バースデー長崎5/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)
こんにちは。
前回も同じ画角で写真を撮ったので更新しておきました。2015年、2020年、2024年。あと2枚撮ったので次か次の次の記事で出てくる予定。
堂々としたトマソン。
彼らも健在でした。
尾曲猫ちゃんたち。島唯一の食堂だった「かあちゃんの店」が閉店されたので、お猫の大群を見ることはそこまでなかったけれど、でもお猫は散り散りにたくさんいました。(そういえばNHKの廃墟の番組でかあちゃんの店が取り上げられていて、1回目に行った時に自由に寄せ書きしていいよとなっていたお店の壁にわたしがらくがきしたけんけつちゃんがちらと映りました。2回目は閉店まぎわに行って、食べものも時間切れで食べられず、壁ももう誰でもらくがきできる状態ではなかったのでした。)
さてこんにちは。どこもかしこも懐かしい気がしてしまいます。
初夏の植木鉢バイク。激育ってるうう
ヤギはなんか増えて放し飼いにされていました。10頭くらいいたかなあ
選べる2タイプの階段。
4年間このままって逆にすごいけど、このへんは変わってないように見えます。
ありがとうございます。
おねんねした電柱とガーランド電線はさすがに撤去されていました。
今回は見学ツアーのみなさまが炭鉱から戻ってくるところを確認。まだツアーやってることに嬉しくなりましたとさ。
下の写真は撮ってもらったもの。フィルタと撮影者を変えるとこんなに違う出来栄えに。
前回も撮ったかわいいスイッチくん。
3回も来てるのにこの中には1回も入ったことないのです。次来たときに広がる未踏エリアはここかなあ。
あとでね。
炭鉱ゾーンを一旦離れ、戸建てゾーンにまいります。島全体でいうと右手前あたりです。
新聞紙とダンボールで巻かれた大量のグラスがチキンレースしている……
アグレッシブなスイッチくん。
前回まで見逃していた気がするプールです。なんの施設にくっついているのかわからず。
にゃんが増えていくスタイルです。前回も尾道みたいって撮ってる階段。
抜かりない。
前回は扉閉まってましたが空いていて中が覗けました。入ってすぐ階段になっていて、席は1.5階のようになっているフロアのようです。こんなおもしろ構造だったとは。
撮ってもらったこっちのほうがわかりやすい。
黄色ちゃんは健在でした。
建設途中ではありません。
シュルレアリスム宣言・溶ける猫
前回このへんにあった自販機は撤去されていました。あと前回と同じ流れで散歩しようと思ったら、お散歩と日向ぼっこしているおじいちゃまとご挨拶して写真を撮らなかったのでちょっと変なルートになっています。
前回もいまにもやべー建物だったここはネット包みのまま朽ちていました。
そして! 尻に敷かれていそうなコックとでか奥様はそっぽを向いてしまっていました……閉店なのかしら。
ここもなんとも近寄りがたい斜め具合に……寄木細工みたいなカウンタ模様がかわいくて印象に残っています。
奥まったところに洗面台と鏡がまとまっていらっしゃいます。かわゆい。
床から天井まで植物が一直線に育っていたところ。健在でした。
前回見たお酒のパックが並んでいた酒屋のような店舗跡はなくなっていました。お酒だけなくなったのか店舗ごとなくなったのかはわかりません。
アグレッシブな子たちが多い。
すん、と佇む後ろの冷蔵庫くんたちがいい感じ。クールです。
健在でした。木製パチンコ台。コリントゲームのようです。
今回はパチンコの機体よりも両替機に注目してしまいました。こんなかわいい子たちが控えていたなんて! 目先の廃にばかり気を取られていたので4年前のわたしはまだまだです(?)。
ここは前回ぎりきりだったところかなあ。
すずめの戸締りも初めのドアがこの向きだったらあそこまでヒットしなかったかもしれない……(?)
いまではそっぽを向いてしまったご夫婦がいるここは実は看板建築でした。今回初の気づき。
そして、ここからが未踏エリアになります。
店舗ゾーンのもう1本外側海沿いに近いエリアをお散歩しました。あっちゃこっちゃ行きすぎていろんな角度からの写真が続きますが、全部初めましてです。これは隣に公民館のような建物があり、寮なのか公的な住宅なのかセミナーハウス的な宿泊施設なのか、といった雰囲気。
団地はどこにでもあります。
登れないけどここをゆくと、ハウルの動く城ばりの大きな炭鉱設備のあるメイン道路に着きます。前回の訪問記事ではその設備までが1記事目に入っていたのだけど、画像が多すぎるのでそれは次の記事にまわします。
ところでこの日はほんとうに暑かった。雨女なんですが池島に来るときは3度とも晴れ晴れしていました。日焼け対策が甘くて日焼けました。まだ5月だというのに。
奥へ奥へ。看板建築が小さくなります。
このへんは戸建てゾーンです。空き家も多いですが、住んでるところもございます。昔、池島が好きすぎて池島をモデルにしたお話を書いたことがあるのですが、その時にも書いたこととして、こうやって静かな島を探検していると、たまに住民のかたとすれ違ってご挨拶したり、廃車ではなくて移動手段としての自動車が止まっていたり、きれいな衣服がベランダに干してあったりと、生活の欠片に出くわします。静かですが止まっているわけではないことを実感する瞬間があるのです。当然のことなのですが、感心したりはっとさせられたりするわけです。今回もお外に洗濯を干しに出てらっしゃるご婦人、散歩中ですれ違いざま挨拶を交わしたかた、お昼どきのテレビの音漏れなどがありました。言ってしまえば廃屋のほうが多いこの島で、そういった欠片を五感で吸収する、ある種のちぐはぐな生命力に惹かれ、3度も、そしてきっと何度も、訪れている、訪れていくのだと思います。
赤と青字で揃えていてセンスありです。
レア透かし。
ラストは猫ちゃんたちも暑いんだなと思い知る光景で終わります。このちいさな日陰の中にぐでんと溶けたお猫が9匹? いらっしゃいます。かわいいです。