廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その49:割烹旅館入船跡地

 


*基本データ


場所:神奈川県横浜市(綱島駅から歩ける)
行った日:2017/12/10
廃墟になった日:1980年頃
詳しく:港北区にある老舗旅館。綱島駅周辺は「綱島温泉」の地であり、かつては他にも旅館があった模様。


 
*評価


怖さ:★★★☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
入りやすさ:☆☆☆☆☆


 
*あれこれ

 

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綱島(つなしま)駅初上陸でございました。商店街のような一帯もあり、過ごしやすそうな地域です。

ちなみに今回の写真たちは上のような軌道で撮ってきてあります。リビオの奥がスタートで反時計回りにぐるりとしたかたちです。

 

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メインの入口はコインパーキングの奥となります。おそらくコインパーキングの敷地も旅館のものだったのかと推測できます。ほんとうに駐車場だったのかもしれません。バイクが意図せずアクセントになった1枚からスタートです。

とても晴れた空です。

 

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が管理されたいち物件であることをよく示しております。

 

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正門はいかにもといった造りになっています。

戸は外されバリケードみたいになっていますが、当時は引き戸だったのでしょうか。横の歯車‥‥船の舵‥‥ワッフル‥‥のような飾りがそこまで主張せずそれでいて単調さを脱するポイントとなっていて、これまた「the」の様相です。

 

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当然中には入れない廃旅館ですが、どうやら戸のむこうもしっかり旅館然とした景色が広がっていそうです。

 

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さて、正門から地図でいう下の頂点に移動すると、もう1ヶ所の門に出ます。

 

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枯れた樹木や蔦なども粋ですが、それよりも「火気厳禁」「危険物地下タンク貯蔵所」などの看板のほうが目をひきます。なんというフォントなのでしょう。家に飾りたいです。

 

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こちらは隣のマンション――旅館にかなり食い込んだ場所に建っていたわりと大きな物件でした、ここも旅館の土地との攻防戦があったのかもしれません――のゴミ捨て場近くのフェンスぎりぎりから、門の奥に何があるか撮ったショットです。

奥には正門よりも厳重なバリケードがあり、先へ進むはおろか見ることも難しい状況でした。

 

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そしてぐるりと頂点からまた上がって、壁沿いに一周を試みます。

住居跡が大好きなのは、暮らしの跡が見られることと、別方面からのアプローチで増築改築を繰り返したその不揃いさ、狙ってないアシンメトリーさが濃ゆく出ているからなのですが、旅館って新旧に関わらずわりとそういった図形をしてますよね。

つまり旅館萌えの一面も併せ持つ廃墟ガールなのかもしれません。いま記事を書いていて思いつきました。

 

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地図でいう右の辺にやってきました。

写真左真ん中ほど、蛍光灯のはまる穴が見てとれます。これ、等間隔で壁にあいていました。寄りますのでご注目ください。(ホラーが苦手な方は4つ後の写真へ)

 

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穴Aからの長めです。

 

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穴Bです。

 

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見覚えのある水色ピンクのタイル張り、もしや浴槽、大浴場かもしれません。

当時はちゃんと蛍光灯がはめられていて、おそらく覆いのすりガラスもあって、背伸びしてiPhoneでフラッシュたいたらこんなに見えちゃうような構造ではなかったかと思われます。

旅館といえば温泉、ここは綱島温泉ですものね。

 

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小さなお部屋がたくさん集まって、渡り廊下で繋がって、全貌は拝めませんでしたがたいそう繁盛していた旅館なのでしょう。

 


*おしらせ

 

早いもので廃墟もそろそろ50件突破しそうです。キリ番(死語)です。

今年以前の探索記録もあるとはいえ、50ヶ所も廃墟に立ち寄っているなんて、なかなかすごいことです。

越えたら、少し毛色の違う記事を書けたらなと、思っております。

 

まあ、つぎで有に越えますけれども。

 

その48:住居跡【板橋区】

 

 

*基本データ


場所:東京都板橋区(首都高速の下)
行った日:2017/12/03
廃墟になった日:不明だがさほど古くなさそう
詳しく:

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このへん(イシイハイツさんではありません)
 


*評価


怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★★☆☆☆
入りやすさ:★☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

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基本情報があまり正確ではないというかメモるのを忘れていたようで、場所やら物件名やらないのですが‥‥。

出口と合流が右にもあるでお馴染みの首都高の下をずっと歩いたところにございます。

常磐道では心にも態度にも余裕が出て運転ができる一方、首都高では背筋を伸ばし切り、音楽を止め、カーナビからの音声と視覚情報に全神経を傾けて運転する系女子(女子という年齢ではない)です。ドライブ楽しいですね。

 

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こちら物件名はありませんが、この建物の手前にもう1棟アパートが建っておりまして、廃墟化しているのは奥のみで手前はまだご健在でしたので、ちょうどよいということにします。はい。

 

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錆びた階段は板が打ちつけられていてもう昇れません。初めの写真で分かる通り上の階には覆いがかかっており、ここも例によって解体は秒読みかもしれません。

 

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廃墟と化した証拠をきっちり押さえた写真がこちらになります。文化祭で大活躍の養生テープ×10です。

 

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養生テープ×10の右奥、ブルーシートのエリアを逆から見たアングルです。

基本的に写真は文字入れ以外無加工ではっつけておりますが、最近あの伝説のインスタントカメラ写ルンです」風に撮れるアプリを見つけてしまい、ゴールデンハーフとHOLGA135愛用の元写真部、サブカルおばちゃんはまらないわけがないのです。フィルム独特のぼんやり暖かい色味と右下に入る日付が可愛くって利用しまくっております。飽きのくるまでちょいちょいこの形式の写真が貼っつく可能性があります。

 

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上まで行ければなお良しでした。 

 

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一階はなんのスペースなのでしょう、乱雑な荷物が見てとれます。むき出しの管の一部分と伸びきったコード、応急処置さが溢れでるベニアがポイント高めです。

 

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先ほど長すぎる補足を入れたアングルからの、居住用部分を撮ったものです。アンテナやコードやホースが入り乱れております。電線も近い物件ですので、張り巡る細い線の数はかなりのものです。

 

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そしてですね。不思議なことに、上の階は窓が開いています。2階部分、お分かりになりますでしょうか。そのままなのか換気なのか老朽化なのか目的は不明です。そして意図的に為されたのならば、誰がどうやってという部分も謎に包まれます。ミステリのようです。階段に板がつく前に開けられたのでしょうか。はたまたあそこの階段以外のルートがあるのでしょうか。あんな少しだけ開いた窓で、なにか廃墟に効果があるのでしょうか。気になるばかりです。

 

 

*おまけ

 

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#インスタでやれ

その47:昭友社書店×デイトライン

 

 

*基本データ


場所:東京都新宿区
行った日:2017/11/26
廃墟になった日:少なくとも書店のほうは2015/5月時点ではやっていた
詳しく:その46:青空薬品 - 廃墟ガールの廃ログの近く。


 
*評価


怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★☆☆☆☆
入りやすさ:☆☆☆☆☆
 


*あれこれ

 

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×

 

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別にかけ算でなくて足し算でも良かったのですが。

どっちが受けとかないのですが。わたしは廃れてはいるけど腐ってはいませんし、どっちがそれっぽいとか妄想してしまう能力もございません。

 

(基本漫画派ですが2期は神がってましたね。イヌカレーさんが。)

 

逸れに逸れましたので藤吉さんは置いておいて話を戻しますと、こちら、前回タレコミがあって歩いた青空薬品のすぐ近くにある建物です。 

なぜかけ算したのかといいますと、引きで撮った画で分かるかと思います。

 

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角地に建つテナントでして、進めば本屋、曲がればプレイスポットという種明かしです。

そして揃って廃墟と化しています。

 

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昭友社書店は写真集やグラビア雑誌など、神保町の本屋のようにサブカルめいたラインナップだったようです。

 

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対してこちらはスナック? キャバクラ? の系統でしょうか。play spot date lineですから、男女のなにがしかのお熱い場所だったことは間違いないでしょう。

 

二面性を持った廃墟(といいつつ廃墟×廃墟)はそこまで類を見ない気がします。雑多で個性がひしめき合う新宿だからこそありえる、「ならでは」の建物です。

 


*おまけ

 

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地元は千葉県で拾ったことがあります。電線のカバー。かれこれ5~6年前にはなるでしょうか。盗ってません。そのままそっと、脇によけました。意外に大きいのです。