電車に乗りたい鳩。新宿駅みたいです。(cf.バックナンバー→その631:【1時間目】USA【パピロ】 - 廃墟ガールの廃ログ、その632:【2時間目】鉢地峠道 - 廃墟ガールの廃ログ、その633:【3時間目】野島苑&延命山大聖寺大秘宝 - 廃墟ガールの廃ログ、その634:【4時間目】三河大草駅&コンクリ遺構&三谷温泉ロープウェイ - 廃墟ガールの廃ログ、その635:【5時間目】snack sekisyo&コンクリ建築&六階建 - 廃墟ガールの廃ログ、その636:【6時間目】望遠鏡&マリーナ【のんほい】 - 廃墟ガールの廃ログ)
牟呂用水(むろ)
Soirée☪︎
暗渠のうえにビルが建っているなんておもしろロケーションすぎます。暗渠なので歩くなら夜でしょう。というので出張暗渠ハンターです。
廃墟ではないのですが、もうすでにやっていないお店や住んでいない部屋などもあるので、お散歩記録としてメモします。光る腕輪は忘れましたが、夜に暗渠を歩いてわーきゃーするだけのお散歩です。(cf.カテゴリ:暗渠)
暗渠ど真ん中に建っているのがわかります。1階――たまに2階にも――にテナントが入っていて、2階以上が事務所や住居になっているところが多かったです。1階のテナントは左側から覗けば正面、右側にまわれば裏口、みたいな格好の店舗が多く、どちらの顔も拝むことができます。おもしろいです。もうここまででも楽しさが溢れています。
大きくわけて3つのビル名から成ります。1番手前が豊橋ビル。ここが1番テナントが多く入っていて、駅近ということもあり力を入れていそうな印象でした。フォントが萌えでしかない。
がらんとしています。ここは階段と郵便受けの共用部分まで表に出でいますが、一帯ごそっと板が打ちつけてある部分も。(cf.入れない団地→その4:県営釜神町アパート跡 - 廃墟ガールの廃ログ)
あらかわいい。取っ手がないのでこちらが裏、手描きのトリックアートです。やすことやすし?
ローソンの明かりも良いけれど、建物下部、1階をぼうっと照らす照明もまた乙ではないでしょうか。
橋!! さらにテンションぶち上がりです! ちゃんと暗渠してます!(cf.橋→その285:【プチ冒険×廃ログ】住居跡【杉並散歩4/4】 - 廃墟ガールの廃ログ、その513:【暗渠ハンター】心月荘【呑川】 - 廃墟ガールの廃ログ)
ビルとビルの僅かな隙間は駐車場になっています。とんでもないスキルです。わたしなら毎度擦(こす)ります。
お次は大豊ビルゾーン。
捻くれ者になりたくてもなれません。
交差点になるたびに橋の遺構が。今度はなに橋だろう、とわくわくしながら近づけます。
好奇心をかき立てられまくりまくる景色です。夜、暗渠、アーケード、灯かり、橋、団地。冒険です。
かわいいです。が、昼来てもやっていらっしゃいませんでした。
ここで大豊ビルゾーンは終わりまして、一旦歩道橋を使います。普段の暗渠散歩なら一方通行で終わりなのですが、ウラオモテで歩けるので夜昼とけい2往復しました。一方通行風に、開渠に向かって写真を貼っていっているため、ちょっと順番が前後している可能性がございます。なんにせよ、歩道橋までが大豊ビルです。
歩道橋をのぼって、1度振り返り、
先を見やります。蛇行しています。水路ですから曲がったってなんの問題もありません。すごいです。圧巻です。このカーブ、こんなのただの暗渠ではないですか。この眺めがピークです。動画も撮りました。
歩道橋を超えると大手ビルゾーンです。豊橋ビル、大豊ビル、大手ビルと全部所有者が違うのだそうです。土地と河川――暗渠ですが水路なのでした――と建物それぞれで所有者が異なるそうで、なかなか複雑な権利関係のようです。
降りてすぐの眺め。蛇行ビル。
ここは板張りです。大手ビルが1番団地の装いでした。
なんだかおっきいビル名がいまではもう使われてないようで立てかけられていらっしゃいました。
ここで五叉路にあるひと目では到底理解できない信号に遭遇します。これは青信号となにが違うのでしょうか???
装飾テントを巻き上げるチェーンが垂れ下がっていてかっくいいです。
あっという間に歩ききってしまいました。大手ビル最後のE棟にたどりつき、開渠となります。
水路の様子を見るなら明るいほうが良いのでは? と次の日にも歩くことになるのでした。さて昼公演へ。
Matinée𑁍
お散歩がおもしろかったのでまさかのおかわりしました。明るいとまた違った景色になりますね。
夜とおんなじ順路で歩いてゆきます。
夜は光っていた商店街の名前も、こんな鮮やかな赤と緑で構成されていたのかと新鮮な気持ちになります。
ひらがな表記がかわいいです。夜の香りのするお店も、昼の顔だってあるのです。
建物を飾るフリルみたいに橋がちょこんとしています。かわゆいです。
ローソンが光っていないと、俄然主役っぽくなるのではないでしょうか。
明るいと上までよく見えるので、自然と目線がずれてゆきます。暗渠よりも団地として楽しむこともできました。階段室型の団地。美しいシンメトリィ、管やコードも装飾品の一部のようです。
写りこみがあったので水色インクが広めですが大豊ゾーン(昼)。豊橋-大豊-大手の漢字の使い方も好みです。真ん中は間をとっているのですね。おしゃれなカフェでコーヒーをいただきました。これは喫茶店ではなくどうしようもなくカフェ、珈琲ではなくコーヒー、そんなお店でした。
ガラスが枝垂れていてエレガントな街路灯。
なんて愛らしい看板なのでしょう! すぐ隣に陣取るゴシック体の「トレカ地方」とのギャップがまたすごいです。
振り返って撮ったのでアングルが別人ですが、同じ場所です。面白くていつまでもどこまでも撮ってしまいます。ついでに、道路はビル(暗渠)の右と左で一通になっていました。信号も右と左、さらに歩行者も別回になっていてちょっと複雑です。
歩道橋をのぼって、1度振り返り、
先を見やります。蛇行しています。暗渠ですから。昼もやります。何度いただいても問題ない眺めです。
降りてすぐです。屋根の向こうでうねる水上ビル。
明治チョコレートの看板です。かわいくてため息が出ます。(cf.団地1階商店街→その141:たけや家具店&マザータケイ&さとみや豆腐店【桐ヶ丘中央商店街】 - 廃墟ガールの廃ログ、その249:高円寺アパート3号棟 - 廃墟ガールの廃ログ)
そうこうしているうちにお昼もあっという間に歩ききってしまいました。お昼は飲食店が開いていて純粋な食べ歩き散歩もできました。
「水上ビル」と呼ばれる所以がしかと学べる景色を明るい時間帯にも確認して、暗渠散歩、水上散歩、また愛知編は終了となります。お店の上に団地を建てようと考えたのと同じくらい(cf.その471:【4年越し】スカイレストニュー室戸【爆走四国アゲイン7/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)、水の上にビルを建てようと考えた先人のかたがたのセンスとお知恵に脱帽です。非常に非常に楽しかったです。また歩きたい場所が増えました。