*基本データ
場所:千葉県市川市八幡2丁目6-7(本八幡駅(もとやわた)から歩ける)
行った日:2018/12/30
廃墟になった日:2018/09/20
詳しく:通称「ぷりモ」。名前の通りプリクラ機が多く置いてある2階建てゲームセンター。ほか音ゲーやUFOキャッチャーも取り揃えている。市川市の中高生の味方、休日に行くと確実に知り合いに会う地元色の強い場所。
*評価
怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★☆☆☆☆
見つけやすさ:★★★☆☆
*あれこれ
「ぷりモール」といえば、他人から見た自分の存在を過度に意識し始めるお多感な中学時代、廃墟ガールがまじもんのガールだった頃、いつも大変お世話になっておりますの関係でございました。わたしが当時通っていた中学校はトイレに煙草の吸い殻が落ちていたり、窓ガラスが割れたり、女子を泣かせた男子のもとへ彼氏を名乗る他校の男子が仲間を引き連れお越しになったりしていたため、そういった皆さんも平等にお世話になっていたわけですから、店内に入ってプリクラを1枚撮る間のほんの30分ほど、誰にも出くわしませんようにとびくびくしながら、貼りつけた笑顔ではいチーズをしていた思い出の場所です。
いろいろな所属の、いろいろな系統の女子たち、また音ゲーを嗜まれる男子たちの憩いの場が、なんの予告もなしにひっそりとその生涯に幕を閉じたニュースは、地元を飛びでて方々に散っている多くの人のもとに届き、悲しみの声があがりました。(cf.ゲーセン→その137:ゲームインABC - 廃墟ガールの廃ログ)
この駅では数年前にも1軒ゲームセンターが閉業していて、自転車で行けてしまう、今となってはちょっとそこまでの場所でも、ここが世界の最果てだと信じてやまない子どもたちの、一張羅と目いっぱいのおめかしに身を包み参戦する娯楽がどんどん少なくなっていることに、少子化なのか本八幡自体の終息なのか、何かしらへの嘆きを感じてしまう案件です。こんなにきれいな外装をしていますが、思い出が伴うとなると、ノスタルジックを競えば友ヶ島(cf.その12:【ラピュタ島】友ヶ島【画像大量】 - 廃墟ガールの廃ログ)や中野の街並み(cf.その21:ワールド会館跡地【not 45 but 55】 - 廃墟ガールの廃ログ)に引けを取らない場所なのでした。
*廃墟残
残りストック:6
*おまけ
プリクラはもう女子中高生の文化ではないのでしょうか。いまではSNOWやその他加工アプリが幾多出ているわけですし、印刷されたシールよりも画像データをLINEで飛び交わせる時代、プリ交換なんてしないのでしょう。そもそもTik TokやらInstagramのストーリーやらの台頭を見るように、もはや写真ではなくて動画で自身の承認欲求を満たすのが王道ともなっていますし、それこそピー年前かなりお世話になっておりますだった大手プリクラ機を手がける会社の倒産など、目に見える形で衰退が止まりません。
さすがに中学生のときのデータは残っていませんでしたので人生で1番髪の毛が長かったときのものと、人生で1番髪の毛が傷んでいた(しかも服装が英国少年かぶれ)ときのものを発掘して置いておきます。うーん残念ですね‥‥。
(cf.廃墟ガールの真骨頂②→その109:美幸荘 - 廃墟ガールの廃ログ)
キューティクル探偵因幡 コミック 1-16巻セット (Gファンタジーコミックス)
プリクラではないものの、ロレンツォごっこをするなどしていた時代もあったようです。収拾がつかなくなるなりますため終わります。
*基本データ
場所:練馬区立野町36-5(吉祥寺駅からから歩いて20分くらい)
行った日:2018/12/29
廃墟になった日:不明だが2009年にはすでに無人だったもよう
詳しく:立野公園の近く、2階建て。管理されている。
ここ
2023/7/20更新…解体済。ついに! 2度見に行きましたが素敵な物件だった。
*評価
怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★★☆☆
見つけやすさ:★★☆☆☆
*あれこれ
こちらも廃墟フリークさまたちの間では有名なアパートのようです。吉祥寺駅からはなかなか遠く、会社の悪夢のような忘年会明けの弱々しい生命力でお邪魔するには少々堪える距離でした。
それでも、たどりついた途端はたちまち元気になり、口の端をあげてiPhoneを構えながら無人のアパートをゆっくり1周する不審者にちゃんとなることができました。そのゆっくりの軌跡に沿って写真を貼り残しておくことにします。
まず見かけたアングルからぐるりとしてみます。階段の残りHPが気になる以外はこの眺めはわりとノーマルです。
裏側へ進みます。ここから窓際コレクションが続きますので、ベランダや窓枠の個性たちをとくとご覧くださいませ。(cf.個性ある窓→その101:住居跡&アパート【板橋区】 - 廃墟ガールの廃ログ)
洗濯干しの放射状がアクセントです。
表側が見えます。
玄関先まで見通せる風通しのよい部屋、物干しが立てかかっている部屋、洗濯干しの部屋、閉めきってある部屋、同じ間取りなのに年のとり方はそれぞれで、経過年数は同じなのに傷む場所も遺るものもそれぞれなのです。各部屋に暮らしていた人たちの縮図なのでしょう。
スタートから反対側に到着しました。
駐車場分のスペースはかなり広く、各物件に割り当てられていた可能性もあります。もうすこし眺めていたかったわけですが、先述した不審者に自転車に乗ったおじいさんが気づいたようで、すこし大きな「ここもねえ、ずっと廃墟になってるけどまーどうすんのかねえ」といった独り言が放たれましたため、おとなしくしました。
破滅的な撮影スキルの低さが分かる写真で表側にまいります。「ほんとうに元写真部なのか案件」というカテゴリを作ってもいいかもしれません。(cf.お前ほんとうに元写真部なのか案件→その90:【ホラー】鈴木家跡【茨城県水戸市】 - 廃墟ガールの廃ログほか)
もちろんサイレントヒルの裏世界のようなさびつきは否めませんが、小さな窓が続いていたり、アーチ型の2階部分があったりと、意外にかわいいお顔をしておりました。
集会所ロビーもあります。
自転車置き場かなにかの小さな屋根の空間はこの通りでした。わたしの好きなタイプの危うさがあります。勝手に呼んでいる「奇跡の配置」というやつです。(cf.奇跡の配置→その118:信州観光ホテル【灼熱長野4/6】 - 廃墟ガールの廃ログ)
呼び鈴は音符マーク、むかしインターホンを日々たくさん見かける仕事をしていたことがあり、つい目がいきます。ファミリーマート入店時のメロディが鳴りそうですね。すべて微かに歪んだ窓やドアやアーチや柱、絵になります。
表側もガラスの我具合や柵の平行四辺形具合など、個性が溢れていました。
きっと季節とともに移ろう表情をもつ物件なのだろうなと思いながら、冬の空をあとにしました。
*廃墟残
残りストック:1(!!!)
*おまけ
ストックが足りません。廃墟が足りません。お散歩がしたいです。白い息を心地の良いマフラーに吐きながら、済んだ空気の中を歩きたいです。マフラー持っていませんが歩きたいです。まずマフラーを買いたいです。お金がほしいです。お酒が飲みたいです。心ゆくまで眠りたいです。渦巻く欲望にもまれながら今年も生きていきます。