廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その94:【お待たせしました】クイーンシャトー【元住居から徒歩3分】

 

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水戸に住んでいたくせによく今まで記事にしてなかったなと入るツッコミを真摯に受け止め、ついにやってまいりました。早く書きたいテンションになったためハイペース投稿です。

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県水戸市天王町

行った日:2018/04/28

廃墟になった日:1987年8月

詳しく:超有名物件。水戸市の歓楽街に堂々オープンしたソープランド。敷地面積600坪、5階建て、総工費8億円。価格設定が割高であること、不法移民の労働により4月のオープンからわずか4ヶ月で閉店。なお、2012年時点ではバリケードがなく店内へ入ることが可能だった模様(勝手に侵入している可能性もあり)。

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アーガイル柄のところ。

2019/08/12更新‥‥2019/07/27晴れの日再訪、写真追加(最下)

2022/01/15更新…2021/12/18ついに解体。

※2023/08/29講師……2023/07/08撮影、リニューアルオープン!

 

 

*評価

 

怖さ:★★★★☆

廃れさ:★★★★☆

入りやすさ:☆☆☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

普段あんなにGoogle先生のスクショを貼ってお茶を濁している*詳しくの欄がご覧くださいこの充実ぶり。天下のクイーンシャトーへやってまいりました。

 

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中まで入れたらさぞ楽しかったろうなと後悔しております。もっとも、入れるような地位と建物状況にあったところで、廃墟ガールとか名乗るマーチン帽子古着に身を包んだ「え? ガール? ババアの間違いではなくて?」と思わざるを得ない姿をしたガール(譲りません)がソロ参戦するには、ここは難易度が高すぎます。

 

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こちらです。

65歳のおじいさまの生い立ちを聞いていましたら思ったより時間が経っておりまして、若干黄昏時に入っているようです。(cf.おじいさま語る→その93:加納合名天王町ビル+α - 廃墟ガールの廃ログ)

 

 

ザ・マジックアワー

ザ・マジックアワー

 

 

 

クイーンシャトーの特集をしているブログはきっと星の数ほどございますので、廃墟ガール的視点でお送りいたします。

 

お散歩したのは夕方16時頃、現役のお店のキャッチお兄様がうじゃうじゃ立ち構えている天王町、各店舗前にて訝しげな視線をあてられつつも、負けずに歩くミッションからです

 

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横です。駐車場からの眺めとなります。

 

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もう少し明かりを集めて、植物のわかりやすい色合いが撮れました。恐ろしいほどの緑ですし、片田舎水戸市の駅前以外にこんな背の高い建物が突如現れることに面食らい、感想が矢継ぎ早に浮かんで脳内が忙しくなります。

 

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現在では別のお店のお兄様やお姉様の駐車場となっていました。

 

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まずここにいるひととのやりとりから、クイーンシャトーは始まるのでしょうね。宝くじ売りの露店よりふたまわりほど大きな空間、テレビは別からの持ちこみかと思われます。テレビよりまず扇風機かエアコンが欲しそうですから‥‥。

 

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閉店してからも天王町クイーン様がこの地域を見守っておられます。

 

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正面です。この板さえなければ、せめて入口の造りなどは見えたかもしれません。窓をひとつひとつ見てみるとガラスの生き残っているものないもの廃墟化してから個性が与えられており種類豊富です。

 

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赤いブロックがあるので、ここが入口跡と推測できます。

 

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脇です。が強めです。この建物があることで駐車場が日陰になるほどの迫力、8億かけて造っただけあり、入れなくはなっていますがまだまだ水戸市の風俗街のシンボルでございます。

 

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他にも明らかに潰れて数年経っている店舗跡がいくつか見受けられまして、眺めるのとチラ見との激しい葛藤の末、そろそろ暗くなってきたことと増員されたお兄様方の刺さる視線を鑑みてすごすごと撤退し、今回の水戸探索を終えることとなりました。

とんでもない場所に以前住んでいたなと再認識いたしましたとさ。

 

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*おまけ

 

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おまけに貼る画像が特に思いつかなかったときはやっぱり歯みがきガムです。このCM大好きです。

その93:加納合名天王町ビル+α

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県水戸市天王町

行った日:2018/04/28

廃墟になった日:調べたが不明

詳しく:水戸市天王町といえば風俗街で有名。

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ストライプの場所。

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★★☆☆

入りやすさ:★★☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

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以前、風俗街としての一角のあることで有名な天王(てんのう)町に住んでいたことがあります。(cf.その4:県営釜神町アパート跡 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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当時ですらそんなに頻繁に踏み込まなかったこの一帯、なかなかの有様でした。

 

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こちら題名にもある加納合名天王町ビル(読み方が分かりません。かのうごうめい、でよいのでしょうか。)、歩いていたら突如現れお邪魔した流れです。

 

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丸抜きされた壁、すすけていなければデザイナーズマンションのようにも見えます。

 

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よいながめ、です。

 

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なぜか通常時でもここしか出入口がないはずですが標示は「非常出口」となっていました。建物を造る際、この明かりのとりつけが義務づけられていたのか、こういう夜の香りの強い建物には似つかわしくないアイテムといえます。

 

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お店のラインナップはこちらです。とりあえずこのブログは空きの多い3階に配置してみました。梅酒日本酒のお取り扱いがございます。ございません。

(cf.思い出すのはこのへん→

その21:ワールド会館跡地【not 45 but 55】 - 廃墟ガールの廃ログその25:中村遊郭跡地周辺 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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ここがもし、脱出ゲーム(いまはやりのリアルなものではなく、CP=クリックポイントと戦うパソコン上のゲームのほうです)だとすると、脚立を手に入れたのちあの上の配電盤をいじれるようになり、電気をつけることができます。

 

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ポストと非常ボタンがこんなにも密接に、それでいて謎の配置をしている建物って、きっとここ以外にはないのではないでしょうか。テトリス中ですかね。

 

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フロアガイドには1階エスポアール酒処くりちゃん」とありましたが、くりちゃんではなく松ちゃんの看板が見えます。ポストもフロアガイドに載っていない名前がちらほらしていましたし、必ずしも情報は最新ではないようです。

 

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と、ここまでうはうはとiPhoneを構え、周囲お構いなしでぱしゃぱしゃしておりましたら、

「空き家の調査? お姉さんさっきも別のとこ写真撮ってたよね」

と、ハンチング帽、胸ポケットに煙草をさし、お散歩中だというワイルドダンディなおじいさまに話しかけられました。「趣味、趣味です!」と答えておきました。

 

聞けば、このビルの隣の建物――

 

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こちらも、昔は天王町といえばといった具合に、夜になるとあかりが灯り、華やかな街並みだったそうです。今ではすっかり変わってしまったとお話しをされていました。

 

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おじさまは、この3軒のどれかで、成人式の帰りにごはんを食べたことがあるそうです。成人のち即天王町、ワイルドです。「なんかあったら携帯番号書いてるから電話してね! じゃ!」と名刺をいただきました。

会話のある廃墟でした。わたしは不審者ではありません。おじいさま、ありがとうございました。

 

 

*おまけ

 

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もう5月も半ばです、早く水戸を消化しなければなりません(?)。次で茨城県を離れます。

その92:住居跡&店舗跡【水戸市】

 

 

*基本データ

 

場所:茨城県水戸市宮町(水戸駅北口から歩ける)

行った日:2018/04/28

廃墟になった日:不明

詳しく:

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ピンのところ。

2022/01/15追記…写真追加。

 

 

*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★★★★★★★★

入りやすさ:☆☆☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

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まだまだ水戸が続いています。(cf.今回の水戸探検その90:【ホラー】鈴木家跡【茨城県水戸市】 - 廃墟ガールの廃ログその91:舟付販売所跡地 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

坂を下りきったところを曲がってすぐ、角にあるこちらがターゲットです。まずはどんどん近づいてみましょう。

 

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どん

 

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どん

 

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どん、と。

 

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――すこし刺激が強すぎました。水戸駅から伸びるメインストリート銀杏坂(いちょうざか)にある、2段限定の階段を眺めて深呼吸しましょう。

 

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それでも興奮冷めやまないのであれば、もひとつおまけに窓抜き廃墟をプラスいたします。

さて鼓動は通常運転へと戻りましたでしょうか。落ちついてディテールを捉えに再出発です。覚悟は決まりましたね?

 

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壁面をよそに、正面よりにずれてみます。こういうシャッターは、当ブログの記事を「店舗跡」カテゴリで何個か検索いただくと慣れっことなるはずです。もしくは、何個か当ブログに遊びに来ていただいた方ならお馴染みかもしれません。いつもありがとうございます。

 

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近くは階数のある会社やビルです。ここだけおそらく別の場所から切り取られ、貼りつけられたのでしょう。ctrl+CからのVってやつです。

駐車場としてはいまだに使われているのか、車すら廃墟化しつつあるのかは際どいところでした。

 

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かつてはここに、真っ白なタオルなどが干されて、はためいたのかと思われます。

住居跡ゾーンはこのとおりです。ではもう一度深呼吸し、さきほどのアングルへまいります。

 

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まず、純粋に危ないです。崩落の恐れが高く、反対側から見る眺めと全く変わります。写真撮影中も、人間の適応力とはおそろしいもので、電柱や塀と同じ接し方で道行く人が何度か行ったりと来たりをしていましたけれど、はやく然るべき措置をとったほうがいいです。この場合管轄は水戸市でしょうか。

以前に見た「廃れさ星10」案件ですら、こんなに過疎地にあるのにロープでくくられていました。→その41:プチホテル跡地【三ヶ根山スカイライン後編】 - 廃墟ガールの廃ログ

 

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すさまじい配置です。手前は骨組みが丸見え、いくつかのブロックは剥がれ落ち、ちゃんとした格子にはなっていません。

 

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2階になんて絶対あがれません。階段スペースの途中に壁の塊が挟まっていますが、落ちるのも時間の問題でしょう。

 

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団地跡などの人間くさい廃墟のほか、どうやらこういった、儚さ抜群、なすがままにしてなった姿でいて、すべてが計算されたかのような二面性も持つ、ばらばら廃墟がわたしは好みのようです。

 

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そして、壁面もさることながら、当然、中がどうなっているのかを気にしはじめます。入れはしませんので、こういうときはヘボiPhoneに成り下がる相棒くんをズームさせて、どうにかはちゃめちゃな木材と埃の奥を覗きます。肉眼だともっと分かるのですが、なんの店舗跡だったのかの手がかりがあります。

 

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ペンキで囲われた部分、大きな鏡です。等間隔で並んでいまして、どうやら美容院か理容室のようでした。写真には写りませんでしたがメニュー表のようなものも残されておりました。

 

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こちらも店内アイテムが分かる1枚です。

 

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囲っても分かりにくいですね‥‥スマホからご覧の場合は、液晶明るさを最大限に設定すると、かろうじて認識できます。これは壁にかかった時計です。時刻は、5時50分、といったところでしょうか。この店舗の最後の時間かもしれません。(または、電池が止まった時間が5:50だっただけともいえます。)

 

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この際どさ、危なっかしさ、たまりません。なぜ解体の号令がかかっていないのでしょう。1軒だけ明らかに異様な空気を発しておりました。前の道路を車も自転車も人も遠慮なく通るので変質者になるしか観察する術はありませんが、街中での一般的な地位を投げうってでも眺めていたい、なんなら口元がにやついている、ひどい有様でも構わない、そう思えてしまう逸品でございました。

 

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*おまけ

 

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