廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その192:中国オニマル/にちはら天文台【詰込山口3/7】

 

 

*基本データ

 

場所:山口県山口市阿東徳佐上亀山(あとうとくさかみ)

行った日:2019/05/03

廃墟になった日:不明

詳しく:国道9号沿い、「亀山」交差点の脇。看板には「株式会社中国オニマル」とある。

 

 

*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★★☆

見つけやすさ:★★☆☆☆

 

 

*あれこれ

 

観光地も廃墟もぎゅっと詰め込んだ山口旅行記が続いています。(cf.バックナンバー→その190:鬼笑亭/秋芳洞【詰込山口1/7】 - 廃墟ガールの廃ログその191:住居跡/防府天満宮【詰込山口2/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

f:id:hiyapa:20190602201700j:image

 

山口県内をぐぐっと走る国道の脇にそれは佇み、びびっときた廃墟ガールは運転者特権を使って車を止めます。相棒しあちゃん(こんな奇行を温かな目で見過ごしてくれる高校のときのお友達)を車内に置き去りにして、するする吸い寄せられていきます。(cf.吸い寄せ案件→その130:ファッションホテル パステル - 廃墟ガールの廃ログほか)


f:id:hiyapa:20190602201720j:image

 

ちなみに、この山口の旅はカメラを持っていました。撮影者がアレなもので下手には変わりませんが、いつもよりかは、画質が良いです。


f:id:hiyapa:20190602201716j:image

 

あとで唯一の文字情報の看板が出てきますけれど、工場と事務所、の出で立ちのようです。生活には使わなそうなアイテムがぼこぼこ落ちています。


f:id:hiyapa:20190602201730j:image


f:id:hiyapa:20190602201726j:image

 

冷蔵庫、ドラム缶、タイヤ、謎の筒や容器エトセトラエトセトラ――雑多、という言葉はまさにこんな景色のためにある気がします。

(cf.冷蔵庫→その134:平安閣 - 廃墟ガールの廃ログ)

(cf.雑多→その50:源豊行卸部 - 廃墟ガールの廃ログなど)


f:id:hiyapa:20190602201704j:image

 

倉庫? コンテナ? のような左手前から、事務所と思われるメインまで見渡せます。


f:id:hiyapa:20190602201657j:image

 

ほとばしる葉っぱ、電線、透ける空です。


f:id:hiyapa:20190602201712j:image

 

倉庫(仮)のまじまじとしたアングルです。枯れた蔦が走っているのがひび割れに見えてしまうだけで、建物自体の外傷はあまり目立ちません。


f:id:hiyapa:20190602201738j:image

 

メインはこちらです。最高ですね。


f:id:hiyapa:20190602201752j:image

 

看板の徳○工場はどうしても読み切れませんでした。好き放題のもさることながら、落ちてしまった屋根のトタン、2階のスクリーンみたいにぽっかり空いた長方形にはまっていたのであろうガラス戸は斜めになりながらも途中で踏ん張っていますが着地は秒読み、この刹那、この配置、これですこれ(cf.奇跡の配置→その41:プチホテル跡地【三ヶ根山スカイライン後編】 - 廃墟ガールの廃ログその92:住居跡&店舗跡【水戸市】 - 廃墟ガールの廃ログや[http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2018/02/18/211829:title])


f:id:hiyapa:20190602201707j:image


f:id:hiyapa:20190602201733j:image

 

特に2階の危うさといったらありません。


f:id:hiyapa:20190602201747j:image

 

別角度にももう1枚ガラスを発見します。2階は少なくともうち2面がガラス張りだったようなので、もっとよく近くで探せば、ほかにも同じような規格の戸が、どこかに落ちてあるいは引っかかっていそうです。


f:id:hiyapa:20190602201723j:image

 

そう、ちょうどまさにこのような具合ですね。近くで探さずとも3枚もゲットすることができました。にしてもなんて、人為的な配置なのでしょう。戦慄します。


f:id:hiyapa:20190602201744j:image

 

来訪者がまずここで手続きをしそうな、手前の入口まで来ました。こちらはコピー用紙やファイル、わちゃわちゃになったブラインドなど、随分と「オフィス」然としています。


f:id:hiyapa:20190602201654j:image

 

ごちそうさまでございました。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:5

 

 

*B面

 

f:id:hiyapa:20190602200837p:image

 

B面は、まさかの島根県です。山口県を旅行するにあたって、山口県のガイドブックを読んでなんとなくの計画を立てましたが、そのときにガイドブックに載っていたので行程に入れていました。ナビに入力してびっくり、山口市から1.5時間片道の島根県でした。計画の甘さにびっくりです。しかし楽しそうだったので強行しました。上のマップで分かる通り、細い道を3キロくねくねします。灯りがひとつもありません。本気で怖いです


f:id:hiyapa:20190602200847j:image

 

天文台ですので、天体観測ができる場所です。2人ともそこまで星や宇宙には興味がありませんでしたが、結論、ものすごく良かったです


f:id:hiyapa:20190602200842j:image

 

星に1番近い場所、ということで、ここでは星へ宅配便が出せます。配達物は自分の願い事です。届けに配達物の内容を書いて、ポストに投函します


f:id:hiyapa:20190602200844j:image


f:id:hiyapa:20190602200851j:image


f:id:hiyapa:20190602200834j:image

 

ポストはこちらです。投函した願い事は定期的に回収され、祈祷ののちお星様へ届けられるそうです。え? ロマンチックすぎやしませんか?? わたし自身はきっとサプライズでこういうところに連れてこられたら鳥肌そしてそっと帰りますけれど、プロボーズするならゼクシィではなくてにちはら天文台なのでは‥‥?! そう思わずにはいられません。(cf.川崎港でプロボーズ→その102:中華料理 東洋軒 - 廃墟ガールの廃ログ)


f:id:hiyapa:20190602200854j:image

 

暗くてなんのこっちゃの写真ですが記念に貼っておきます。お星様へ宅急便を出したあとは、天文台で解説と実際に望遠鏡で星や銀河を眺められます。この日はスピカ(乙女座の星)、点描のように散らした銀河、斜めの線のような銀河、つい先日撮影されたブラックホールの近くの銀河です。

宇宙への探究をやめない研究者さんたちは、自分がそこまで行くことは現実的には難しいので、一生その目で直接は確かめられないものを追い求めていることになります。そんな途方もない、普段生きていてちっとも分かりやしない地球のさらに外のさらに外を分かろうとする、途方もないですが手にしようとする、こういうもののことをロマンというのだなと、すごく、すごく感じました。もう廃墟なんてどうでも良いのでみなさん是非足を運んでみてくださいませ。(若干遠いですが‥‥。)

その191:住居跡/防府天満宮【詰込山口2/7】

 

 

*基本データ

 

場所:山口県防府市(ほうふ)八王子1丁目

行った日:2019/05/03

廃墟になった日:不明

詳しく:焼鳥大吉が併設しており、こちらは営業中のもよう。なにかの事業所だったようにも見える造り。

 

 

*評価

 

怖さ:★★☆☆☆

廃れさ:★★☆☆☆

見つけやすさ:★★★☆☆

 

 

*あれこれ

 

観光地とともに旅する山口の廃墟シリーズです。(cf.前回→その190:鬼笑亭/秋芳洞【詰込山口1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

f:id:hiyapa:20190530221716j:image

 

山口県にも八王子が存在するのですね。(cf.東京のほう→その172:ホテル高月城 - 廃墟ガールの廃ログ)こちらの角度は店舗との繋がりがよく分かる1枚です。

 

f:id:hiyapa:20190530221847j:image

 

別角度の全貌です。横にはよく育った木が添えられております。


f:id:hiyapa:20190530221850j:image

 

看板のレトロなデザイン、たまりません。教習所のご案内です。(cf.看板→その61:フレンドショップにいはり - 廃墟ガールの廃ログ)


f:id:hiyapa:20190530221844j:image


f:id:hiyapa:20190530221857j:image

 

窓は割れ、屋根は落ち、雨樋は欠けています。色もはげかけていて、住める状態ではなさそうです。


f:id:hiyapa:20190530221853j:image

 

斜めからもう少し引くとこのような眺めです。この大きなシャッターから、なにかの事業所の可能性も捨てきれないかと予想しました。


f:id:hiyapa:20190530221841j:image

 

屋上つき物件です。その165:住居跡【真冬京都2/4】 - 廃墟ガールの廃ログを彷彿とさせます。赤らんだ錆で統一のとれた物件ですね。

 

 

*廃墟残

 

残りストック:5

 

 

*B面

 

f:id:hiyapa:20190530221619j:image


f:id:hiyapa:20190530221616j:image

 

B面はタイトルにもあります通り、防府天満宮です。ほうふ、かわいらしい響きですね。

 

f:id:hiyapa:20190530221643j:image


f:id:hiyapa:20190530221649j:image

 

門への階段はめいっぱい使っての鉢アートが施されていました。ここで達筆に書かれた「令和」の半紙をぴんと上下に張って持ち、ぶったお写真が撮れるといった、粋な演出もございました。

 

f:id:hiyapa:20190530221926j:image

 

おみくじは2人とも大吉です。おみくじといえば、鎌倉の鶴岡八幡宮には大凶のおみくじがあり、京都の伏見稲荷では「凶後吉(きょうのちきち)という天気予報もしくは先負のようなおみくじがあります。わりと気にせずほいほい引くタイプの廃墟ガールですが、神様からの知らせにも個性があって面白いですね。

 

f:id:hiyapa:20190530221949j:image

 

そして、防府市周辺はゴージャスな卵かけご飯の聖地でもありました。卵かけご飯って食感がだめでだめでだめだったのですが、なんとここのは完食できました。人生に新たな光がさした現場です。(ここは廃墟のメモをするブログです)

 

 

その190:鬼笑亭/秋芳洞【詰込山口1/7】

 

 

*基本データ

 

場所:山口県美祢市(みね)秋芳町秋吉3471

行った日:2019/05/03

廃墟になった日:2004年

詳しく:きしょうてい。日本最大級の鍾乳洞秋芳洞(あきよしどう)すぐ近くに建つ。名前の由来などは不明らしい。

 

 

*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★☆☆

見つけやすさ:★★★☆☆

 

 

*あれこれ

 

世間ではゴールデンウィークははるか昔のことのよう、今年は特に猛威を振るった爆弾五月病(爆弾低気圧的なことを言いたい)もそろそろ落ちつき、梅雨の世界へ入っていくこのタイミングで、これからゴールデンウィーク遠出編をメモしていきます。

とその前に、禁断症状のごとく何回かごとに出オチたくなる救いようのないこの#廃ログ、前回もお騒がせいたしました。まあ、作っていて大変楽しかったです。ちなみにたとえば100個記事があるとしたら、95個はiPhone、4個はiPad、1個はパソコンから更新されるくらいの割合の当ブログです。1番の読者はわたしなので、わたしが作るのも読むのも楽しいのが1番です。(cf.前回→その189:【iPhone推奨】店舗跡【東京都豊島区】 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

f:id:hiyapa:20190526194700j:image

 

都内某所、早割をきかせなにも考えずに7時台の飛行機を予約してしまった廃墟ガールは、始発でも羽田に間に合わないため、前日にカプセルホテルへ潜りこみます。(下の部屋のひとが深夜2時までアニメを見ていたため、ほぼ眠れませんでした。)


f:id:hiyapa:20190526194649j:image

 

お相手は彼氏目線で写真を撮ってくれる高校時代のお友達、しあちゃんです。もはや彼氏です。


f:id:hiyapa:20190526194657j:image

 

そして今回なんと、iPhoneで画質ザラザラの写真をあげることに定評のある廃ログですが、withカメラの旅になりました。お借りした富士フイルムです。

安定の2人で飛行機に乗りこみ、行き着く先は――


f:id:hiyapa:20190526194653j:image

 

ユービーイー、UBE空港(宇部)のある山口県です! 去年のゴールデンウィークにもしあちゃんと鳥取(その98:【砂丘モード】住居跡【鳥取市】 - 廃墟ガールの廃ログ)、夏は四国へ(その127:なにかの枠組み【スカイレストニュー室戸を目指して】 - 廃墟ガールの廃ログ)、「ヒヤパさんてなんかみんなが行かないようなとこへよく旅行してるよね?」と会社の先輩に言われるなど、去年今年で中国・四国地方強化キャンペーンが開催されています。

カメラを手にし調子に乗っていつにもまして写真が多く、プラス廃墟以外もとても楽しかったため毎回B面をつけてのメモとなりますのでしばらくボリューム満点になりますが、もし読んでくださっている方がいらっしゃいましたら、いつもより綺麗な画質の廃墟をお楽しみくださいませ。

 

f:id:hiyapa:20190526200049j:image

 

ここからやっとお写真です。長い前置きでした。タイトルにもあるように、このメモのB面は秋芳洞です。その手前に、なにやらレーダーに引っかかる様相の建物が見えます。


f:id:hiyapa:20190526200028j:image

吸い寄せられる廃墟ガール


f:id:hiyapa:20190526200031j:image

 

L字のガラス張りが塀の奥にはありました。青空が似合います。


f:id:hiyapa:20190526200103j:image


f:id:hiyapa:20190526200018j:image

 

鬼笑う、の文字が上に見えますね。お客様の憩いの場、おもてなしの場として、なかなか使わない漢字です。きっと古くから鬼が出るこの村で、鬼との共存をしてきた地元の人たちは、年に一度地域を妖から守ってくれている鬼へ感謝するためのお祭りをし、鬼が喜ぶようもてなすその宴の中心地に建ったのがこのお宿なのでしょうね。(いま考えました)


f:id:hiyapa:20190526200100j:image

 

手前の低い位置にはがありました。シルエットからすると駐輪場? ゴミ捨て場? 物置? に思えます。


f:id:hiyapa:20190526200025j:image

 

入口へ寄ってみます。手前にかぶさる木が良いアクセントです。上から垂れているのが良いですね。


f:id:hiyapa:20190526200054j:image


f:id:hiyapa:20190526200037j:image

 

窓の歯抜けが愛らしいです。入口だけ切り抜いてみると学校のようにも見えてきます。(cf.学校→その131:行川アイランド&行川小学校 - 廃墟ガールの廃ログ)


f:id:hiyapa:20190526200015j:image


f:id:hiyapa:20190526200042j:image

 

横からの景色です。緑のバランスが絶妙です。


f:id:hiyapa:20190526200022j:image

 

近くには短い商店街のようなエリアがあって、そこからもばっちりその姿を拝めます。民俗学のテーマにできそうな廃墟です。


f:id:hiyapa:20190526200107j:image

 

f:id:hiyapa:20190526200151j:image

 

 

*廃墟残

 

残りストック:6

 

 

*B面

 

f:id:hiyapa:20190526192611j:image

 

山口といえば、ご存じ秋芳洞です。実は3年半くらい前に1度山口に旅行していて、そのときは美祢に着く頃には入場時間を過ぎていました。今回念願の探検が叶ったというわけです。(cf.前回の山口→その10:足尾銅山付近 - 廃墟ガールの廃ログ)


f:id:hiyapa:20190526192551j:image

 

先程の商店街の逆方向、そのまま流れるように入れる動線が用意されています。ゴールデンウィークですので、たくさんの人がいらっしゃいました。(お顔は黒く消されています)


f:id:hiyapa:20190526192559j:image


f:id:hiyapa:20190526192547j:image

 

撮った看板と、看板を撮るところを撮った写真です。抱くかカゴに入れさえすれば、ペット可だそうです。大型犬や爬虫類、お魚などはどうするのでしょうか。など、揚げ足をとりながらげらげらiPhoneを構えているところになります。質の悪い客です。


f:id:hiyapa:20190526192608j:image

 

入りましょう。鍾乳洞といえば、その126:ひばりヶ丘ドライブイン【with富士山】 - 廃墟ガールの廃ログの思い出がありますね。


f:id:hiyapa:20190526192544j:image

 

幻想的世界が広がっていました。凄まじい影と光、吸いこまれるほどの水面、鳥肌が止まりません。


f:id:hiyapa:20190526192555j:image

 

千枚岩です。もともとなだらかな斜面が削られてできたのかと思っていたら、逆にお皿のような縁(ふち)の部分が盛り上がってできていっているそうです。


f:id:hiyapa:20190526192541j:image

 

変わった形の岩にはそれぞれ見どころとして名所があり、センス良くて飽きません。巌窟王というと、FGOよりもアニメを思い出します。廃墟ガールはちゃんと例に漏れずモノノ怪が大好きだからです。

 

 


f:id:hiyapa:20190526192602j:image


f:id:hiyapa:20190526192605j:image

 

カメラを持っていって良かったです。さて長くなりすぎましたが、山口県観光情報とともに、しばらく続きます。