*基本データ
行った日:2019/05/03
廃墟になった日:不明
詳しく:国道9号沿い、「亀山」交差点の脇。看板には「株式会社中国オニマル」とある。
*評価
怖さ:★★★☆☆
廃れさ:★★★★☆
見つけやすさ:★★☆☆☆
*あれこれ
観光地も廃墟もぎゅっと詰め込んだ山口旅行記が続いています。(cf.バックナンバー→その190:鬼笑亭/秋芳洞【詰込山口1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ、その191:住居跡/防府天満宮【詰込山口2/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)
山口県内をぐぐっと走る国道の脇にそれは佇み、びびっときた廃墟ガールは運転者特権を使って車を止めます。相棒しあちゃん(こんな奇行を温かな目で見過ごしてくれる高校のときのお友達)を車内に置き去りにして、するする吸い寄せられていきます。(cf.吸い寄せ案件→その130:ファッションホテル パステル - 廃墟ガールの廃ログほか)
ちなみに、この山口の旅はカメラを持っていました。撮影者がアレなもので下手には変わりませんが、いつもよりかは、画質が良いです。
あとで唯一の文字情報の看板が出てきますけれど、工場と事務所、の出で立ちのようです。生活には使わなそうなアイテムがぼこぼこ落ちています。
冷蔵庫、ドラム缶、タイヤ、謎の筒や容器エトセトラエトセトラ――雑多、という言葉はまさにこんな景色のためにある気がします。
(cf.冷蔵庫→その134:平安閣 - 廃墟ガールの廃ログ)
(cf.雑多→その50:源豊行卸部 - 廃墟ガールの廃ログなど)
倉庫? コンテナ? のような左手前から、事務所と思われるメインまで見渡せます。
ほとばしる葉っぱ、電線、透ける空です。
倉庫(仮)のまじまじとしたアングルです。枯れた蔦が走っているのがひび割れに見えてしまうだけで、建物自体の外傷はあまり目立ちません。
メインはこちらです。最高ですね。
看板の徳○工場はどうしても読み切れませんでした。好き放題の緑もさることながら、落ちてしまった屋根のトタン、2階のスクリーンみたいにぽっかり空いた長方形にはまっていたのであろうガラス戸は斜めになりながらも途中で踏ん張っていますが着地は秒読み、この刹那、この配置、これですこれ。(cf.奇跡の配置→その41:プチホテル跡地【三ヶ根山スカイライン後編】 - 廃墟ガールの廃ログやその92:住居跡&店舗跡【水戸市】 - 廃墟ガールの廃ログや[http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2018/02/18/211829:title])
特に2階の危うさといったらありません。
別角度にももう1枚ガラスを発見します。2階は少なくともうち2面がガラス張りだったようなので、もっとよく近くで探せば、ほかにも同じような規格の戸が、どこかに落ちてあるいは引っかかっていそうです。
そう、ちょうどまさにこのような具合ですね。近くで探さずとも3枚もゲットすることができました。にしてもなんて、人為的な配置なのでしょう。戦慄します。
来訪者がまずここで手続きをしそうな、手前の入口まで来ました。こちらはコピー用紙やファイル、わちゃわちゃになったブラインドなど、随分と「オフィス」然としています。
ごちそうさまでございました。
*廃墟残
残りストック:5
*B面
B面は、まさかの島根県です。山口県を旅行するにあたって、山口県のガイドブックを読んでなんとなくの計画を立てましたが、そのときにガイドブックに載っていたので行程に入れていました。ナビに入力してびっくり、山口市から1.5時間片道の島根県でした。計画の甘さにびっくりです。しかし楽しそうだったので強行しました。上のマップで分かる通り、細い道を3キロくねくねします。灯りがひとつもありません。本気で怖いです。
天文台ですので、天体観測ができる場所です。2人ともそこまで星や宇宙には興味がありませんでしたが、結論、ものすごく良かったです。
星に1番近い場所、ということで、ここでは星へ宅配便が出せます。配達物は自分の願い事です。届けに配達物の内容を書いて、ポストに投函します。
ポストはこちらです。投函した願い事は定期的に回収され、祈祷ののちお星様へ届けられるそうです。え? ロマンチックすぎやしませんか?? わたし自身はきっとサプライズでこういうところに連れてこられたら鳥肌そしてそっと帰りますけれど、プロボーズするならゼクシィではなくてにちはら天文台なのでは‥‥?! そう思わずにはいられません。(cf.川崎港でプロボーズ→その102:中華料理 東洋軒 - 廃墟ガールの廃ログ)
暗くてなんのこっちゃの写真ですが記念に貼っておきます。お星様へ宅急便を出したあとは、天文台で解説と実際に望遠鏡で星や銀河を眺められます。この日はスピカ(乙女座の星)、点描のように散らした銀河、斜めの線のような銀河、つい先日撮影されたブラックホールの近くの銀河です。
宇宙への探究をやめない研究者さんたちは、自分がそこまで行くことは現実的には難しいので、一生その目で直接は確かめられないものを追い求めていることになります。そんな途方もない、普段生きていてちっとも分かりやしない地球のさらに外のさらに外を分かろうとする、途方もないですが手にしようとする、こういうもののことをロマンというのだなと、すごく、すごく感じました。もう廃墟なんてどうでも良いのでみなさん是非足を運んでみてくださいませ。(若干遠いですが‥‥。)