*基本データ
場所:和歌山県和歌山市(加太「かだ」駅からフェリー)
行った日:2017/04/08
廃墟になった日:1945?
詳しく:いくつかの島の総称。攻撃に備えて砲台が作られたものの第二次世界大戦は航空戦メインとなったため、そのまま使われずに終戦を迎えた。未使用であるからか保存状態が良い。
*評価
怖さ:★☆☆☆☆
廃れさ:★★★★★
入りやすさ:★☆☆☆☆
*あれこれ
ザ・フォトジェニックな廃墟です。
「ジブリ島」とか「ラピュタ島」とか別名がありまして、廃墟ガールでなくとも女の子は好きそうです。
ただアクセスは例によってめちゃくちゃ悪いです。大阪から電車で約2.5時間、加太駅からフェリー乗り場まで約20分、フェリーが20分? くらいの行程です。
めで鯛列車は鯛のうろこに隠れミッキーならぬ隠れハートがあるらしいです。
わたしの行ったときに限るかとは思いますが、いろいろハプニングもありの探索となりましたので併せて書いていきます。長くなりますが心優しいお暇な方、お付き合いいただければ幸いです。
大阪に着いた時点で、濃霧のためフェリーは欠航していました。そこからしばらく様子を見ていると、なんとか再開したと(チケット争奪戦並に電話しましたよ)情報がはいり、最終便に間に合うようダッシュで電車へ。
このフェリー、濃霧強風雨の影響でかすっごい揺れるんですよ。
どれくらい揺れるかというとベビーカーが倒れて赤ちゃんが大泣きしたり、ずっと下を向いて携帯をいじっていた男の子がトイレから戻ってこなくなったりするくらいです。行きのフェリーは速度制限や濃霧の中別の船とすれ違いイベントなども発生し、倍以上の時間がかかって島へ到着しました。
死ぬかと思いました。わたしは泳げません。
くまなく楽しみたいところでしたが、天候やフェリーの時間の関係で虎島方面は攻略できませんでした。
ただ、島ついてはじめにお出迎えしてくれるのがこれです。自販機すらありません。一応民宿というか、キャンプする人たちの管理をする建物があり、そこだけ人が住んでいる模様ですが、それ以外はすべて廃墟です。どんな建物でも廃墟です。パラダイスです。
雨の中カバンと傘とフィルムカメラ(HOLGA135を持っています)とiPhoneカメラをたった2本の腕で管理するのは至難の技でした。
悪天候も相まってか、撮れた写真は晴天のときと違って異様さが増していたかと思われます。
井戸が年月を経て植木鉢になった代物です。
友ヶ島の特徴は、なんといっても「ジブリ島」 の呼び名にふさわしい建造物と自然の融合ですかね。クラシカルなレンガの並びに点々とする緑が、廃墟特有の無機質さとか虚無感を消してくれている気がします。
アーチ型の造りが島全体で共通して多いです。いまなら建物のアクセントで可愛いとなりますね。
屋久島のバルブ(http://hiyapa.hatenablog.com/entry/2017/07/24/204242)を彷彿とさせます。
ひとの暮らしていた跡がないのも手伝って、たいそう神聖な場所のように思えました。天気も余計ですね。
なにしろ、この日途中で雨はやみましたが、湿度が高すぎて、寒くないのに終始息が白かったです。空気中の許容量めいっぱい、ということでしょうか。どういう現象なのかド文系の人間には分かりませんが、写真のはしばしに見られるもやがかったものはその証でございます。初めての体験でした。
どちらかというとわたしの好みのタイプもありました。人間くさい廃墟、安心します。
そしてこちらが「第二砲台跡」といいまして、最も風化のすすんだ場所になります。完全に平行を保っていたであろう建物がバームクーヘンです。
ただ、破片のひとつ、落ちそうなレンガのひとかけですら居場所をもっていて、そこにそのまま納まっている様は絵画を見ているようでした。
廃団地のように混沌とした人間くささはないですが、時の止まりようはなおさらで、ずっと見ていられる魅力を持った場所でした。
(ただし飲み物食べ物をきちんと用意しておくことをお勧めします。観光地ではないのでそのへん甘くないです)
*おまけ
息の白く、霧がかった世界はジブリというよりサイレントヒルでした。
この画像サイレントヒルのゲーム実況動画のサムネだとしても疑わないです。
第2関門へおこしくださいませ。