廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その590:常盤寮&作陽高校旧校舎【ハレ晴レ岡山2/7】

 

 

*基本データ

 

場所:岡山県津山市横山

行った日:2023/09/16

廃墟になった日:1996年/2023年3月

詳しく:県道26合線沿いにある音楽大学(現在も名称変更後に倉敷市に移転)の学生寮跡地。鉄筋6階建てで何度か放火被害があった。/1930年開校の私立高校(今年度から名称変更、倉敷市に移転)校舎跡地。グラウンドや学生寮、テニスコートなど広大な敷地である。

 


*評価

 

怖さ:★★★☆☆

廃れさ:★★★☆☆

見つけやすさ:★★★★☆

 


*あれこれ

 

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岡山編です。前回も貼ったこの写真は5件の廃墟が並んでいます。真ん中よりちょい左上のプラザホテルは近寄れませんので下界から見える看板だけ。今回は手前と奥に見える背の高いやつです。(cf.バックナンバー→その589:喫茶あとむまたはヴェール&第2Hマンション【ハレ晴レオカヤマ1/7】 - 廃墟ガールの廃ログ)


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奥からいきましょう。音大生の寮だそうです。防音設計なのでしょうね。


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(cf.寮→その164:光華寮【真冬京都1/4】 - 廃墟ガールの廃ログその269:国土交通省関東地方整備局新宿寮跡地 - 廃墟ガールの廃ログその296:【プチ冒険×廃ログ】奥多摩寮【奥多摩むかしみち4/5】 - 廃墟ガールの廃ログその435:松風寮 - 廃墟ガールの廃ログ)


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外階段の差し色がなんといっても目を引きます。


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手前に柱、建物本体が若干上から始まっているので入口への階段が奥に見えている面白い構造てした。


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駐輪場がドアの向こうにあるようです。近くには最寄り駅となる線路はあるものの、川の反対側へ行かないとイオンやスーパーはなさそうでした。学生の貴重な足となっていたのでしょう。

 

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金属がへたって曲がる年月が凝縮されています。


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この寮での個人的1番の萌えポイントは途中までの石階段です。雑草が生えていない部分、トマソンとなって剥げている部分、床の凹みから、階段の続きが見えるよう。


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ごちそうさまでごさいました。

 

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で、まだ終わりません。お名前に同じ漢字が使われているあたり、系列校なのでしょうか? ご近所の高校をぐるりします。広かったです。


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部活に力を入れているほか、様々な専門コースがあるようです。


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金色の立派な学校名。(cf.立派か分からない学校名→その131:行川アイランド&行川小学校 - 廃墟ガールの廃ログ)

 

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常盤寮は事前調査で行くべき場所としてメモしていましたがここはノーマークでした。喫茶あとむを見ていたとき、1番近くに位置していたのがこの駐輪場なのですが、もう新学期が始まっているというのにこの雑草具合は大丈夫だろうか? もしや廃校? と思って調べた結果、移転していることが判明したのでした。


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2階以上の渡り廊下は珍しい気もします。

 

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さらに細い道へ入ると、なんとこちらにも寮がありました。


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旭寮。高校の寮ってどんな感じなのでしょう。部活に力を入れている高校によくあるイメージです。


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よく見たら卒業生寄贈のような看板も立っていました。私立だと自然な流れかと思います。廃墟ガールは大学が私立です、卒業とともにOBOGの会の会費振込書が郵送されてきました。

 

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もっとも手前にはこの校舎があります。きれいなオレンジ色です。


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駐輪場の雑草具合ともうひとつ、本来なら「サッカー部全国大会出場」などの実績を掲げる場所が下がってしまっているのです。入口にはあんなに部活動のことを書いていたのに? と疑ったわけでした。


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渋い明朝体が載っかっています。


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斜面に沿って何棟か建物が建っているみたいなので、ずんずん進んでゆきます。日暮れてきました。

 

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振り返ると上部に給水タンクが。まあるい双子ちゃんです。


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図らずもマジックアワーの廃校が撮れてしまいました。卒業生であれば、さぞかしノスタルジックな気分になれたことでしょう。


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これは撮ってもらったもの。


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入口は校舎らしさも持ちつつスタイリッシュな出で立ちでした。ちょっぴりその359:【暗渠ハンター】上井草社宅【桃園川】 - 廃墟ガールの廃ログを彷彿とさせます。コンクリだからでしょうね。

 

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そして反対側を向いてびっくり、連絡通路です。下は線路で電車が走っています。線路を越えて反対側にもまた別校舎があるのです。けっこうな細い橋でした。10分間の休み時間にここを渡ってあちらの棟まで移動するわけで、休み時間というか移動時間で10分は終わってしまいそうです。さながら大学のような広さです。


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線路挟んで向こう側に校舎があったことも驚きですが、グラウンドが3箇所くらい続いて設置されているのにも驚きました。野球もサッカーもテニスもし放題です。


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校庭からはあの有名な廃墟も見えます。近づけなかったアレです。


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学校、というライフステージにおいてわりかし通ってきている場所の廃墟は、その土地に学校に縁もゆかりもなくたって共感しがちです。鳴き盛っている蝉たちの声――猛暑すぎて東京では効かなくなって久しかった蝉の声です――も、心なしかもの寂しく感じました。改めて、ごちそうさまでございました。

 

 

*おまけ

 

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岡山の廃墟以外の目的見どころ、前回の奈義町現代美術館に続きお次はスパイラルエスカレータです。ぐるんと半周カーブしたエスカレータ、エスカレータでそんなことできるのかと驚きましたが、日本のみならず世界にスパイラルエスカレータというカテゴリは存在するのですね。


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シンメトリィに2本ぐるりと走っていまして、こちらは2階から見た中央の時計になります。


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乗ったときと降りたときで身体の向きが真逆です、面白いです。はてなブログに簡単に動画が載せられないのか悔やまれます。(cf.今はもうないメリーゴーラウンド→その519:みはらし温泉【爆走海道1-4/4】 - 廃墟ガールの廃ログ)