*基本データ
行った日:2021
廃墟になった日:1952年
詳しく:北沢地区佐渡金山の最大拠点のひとつにある選鉱所跡地。当時最先端の選鉱や製錬技術が使われていた。鉱山の縮小により施設廃止。濁川(にごりがわ)の両岸斜面を活用して建てられた巨大な施設跡が遺る。
*評価
怖さ:★★☆☆☆
廃れさ:★★★★☆
見つけやすさ:★★★★★
*あれこれ
去年のゴールデンウイークは新潟に旅行する予定でした。すべての宿泊先が営業を停止し、どうやっても泊まれなくなってしまい、その予定はもちろんなくなりました。
1年と数ヶ月後のこの日、なんと所用で新潟に寄ることがあり、すこしだけ、お邪魔することができました。空がとても高く、フィルタをかけたようなコントラストの強い空と雲が続く、強烈な日差しの降り注ぐ日でした。
昨年の当時、最大級の目的地として設定していた場所へ、お邪魔します。写真たくさんですので、データ通信量にはお気をつけください。
ドアを開ける余地がなさそうです。
案内板によると、こちらはインタラインとのことです。この一直線を使って運搬していたのでしょう。稼働していた頃のそのままで朽ちているのが分かります。素晴らしいです。
暑さの分かる写真です。くそあぢかったです。わたしは帽子が本体と嘯くくらいには帽子が通常装備です。そんなに自覚はないですがすんごい浅く斜めにかぶっているので後ろ姿だとよく帽子が見えます。それでかわりと後ろ姿を撮ってもらうことが多いわけです。佐渡シリーズもばかすか後ろ姿が出てきます。撮影(盗撮?)ありがとうございます。
この茶色は火力発電所だそうです。クラシカルな建物です。
ささ、もう左側に始まっています。ちょっと後ろにさがりつつ、全貌が画角におさまるくらいで眺めてみましょうか。
嗚呼、なんて美しく、なんて迫力で、なんて見応えがあるのてしょう。こんなひらけた空間に横いっぱいに、それこそカメラでは写しきれないくらいの横幅に、長年育ってきた緑にまみれてもなお無骨さが分かる機構、暑さを忘れて息をのみます。
右端から順繰りにじわじわと観察してゆきます。今回は無駄にあーだこーだと言葉を垂れ流すのではなく、写真を並べるだけでよいのです。
蛇口が埋まっています。
たまらないです。
この佐渡でものすごく日焼けしました。廃成分を摂取した代償といってもいいです。致し方ありません。
錆びた鉄柱も緑も生えています。
そこかしこを曲線に変える緑たちとコンクリと錆のコントラスト、そしてなにより横一直線に、縦は斜面を伝って段々に、盛大で壮大なスケールでめいっぱい土地を使って広がっているのが最大の萌えポイントかと思われます。
その12:【ラピュタ島】友ヶ島【画像大量】 - 廃墟ガールの廃ログみたいに廃墟が好きでなくたって、十分に魅力的に思えるはずです。
汗だくでずっと口元がだらしなくにやけたままうわ言のように「え?! すごいすごい!!」と繰り返して写真を撮るだけの存在になること必至です。すごいすごいでした。
どんどん引くとこのスケールが分かるかと思います。手前のぎざぎざした塀はなんでしょうか。
背面には木工工場や鋳造工場の入った建物跡が見えます。
いや、ガールとは名ばかりのおばさんのやることではありません。ほんとうに一生大人になれません。どうしましょう。まあいいのです。(自己完結)
この建物は明らかに途中までしっかりと遺る筒(オプションで草つき)がポイントでしょう。
有名な円形の遺構も拝んでおきます。闘技場のようにも見えます、圧巻です。おじさま方が除草作業をしていらっしゃいました。
時の止まった場所のはずなのに、空と緑のせいで生命を感じるこのギャップがまた狂おしく愛おしいです。
ごちそうさまでございました。
*おまけ
にしてもよく晴れています。別で見かけたいまは誰も住んでいない団地跡もこんなに晴れ姿です。
木製ブランコもありました。最近は夜のブランコに乗ることが多々あるのですが(cf.その354:【暗渠ハンター】中目黒ハイツ【谷戸前川】 - 廃墟ガールの廃ログ)、明るいブランコも楽しゅうございました。続きます。