廃墟ガールの廃ログ

廃墟散歩の備忘録

その581:避暑失敗北海道⑦

 

 

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カードゲームと副音声方式の北の大地北海道編、どんどんいきましょう! ストックが多すぎて終わらん!(cf.バックナンバ→その578:避暑失敗北海道①② - 廃墟ガールの廃ログその579:避暑失敗北海道③ - 廃墟ガールの廃ログその580:避暑失敗北海道④⑤⑥ - 廃墟ガールの廃ログ)

これは立入禁止だったとしてもリニューアル前のほうが好みだったな。

 

 

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レアカードです(?)。見学ツアーも申し込んでしまったのでハイパースーパーレアかつボリューミィ。まずはセンターから少し離れたところにある遺構をチェック。事前受付不可、定員40名でびびって開館45分前くらいに着いたもので。


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ちょっと上に行ったところがドライブ・マイ・カーのロケ地だそう! 炭鉱の地形を利用したズリ山階段(脅威の777段、日本一だって)があるそうです。

 

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センターが開いたので受付をして中でぷらぷら。冷房がほぼない(寒さ対策重視で冷暖房器具が作られていて、こんな猛暑は想定外なのかな? なんて思った)中で扇子あおぎながら、展示物を見てまわります。「信号は確実に!」って読み上げたら声がでかいと同行者に怒られました。

 

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ツアー開始。まずガイドさんに概要の解説をいただいてから、ヘルメット着用で中へ。あのエレベータの歯車1個の直径は5.5メートルだって。ヘルメット着用なんて碓氷峠(その310:【画像大量】信越本線新線横川~軽井沢間【廃線ウォーク】 - 廃墟ガールの廃ログ)と首都圏外郭放水路ぶりだ!


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こっちはなんでしょうか?


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ごー!

 

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?!


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?!


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?!


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?!?! すごすぎて語彙力が話にならん。あんなにぴいかん空だったのに、一気に暗く、錆と鉄の空気がやってきた。

 

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ガイドさんは35年間、実際に赤平炭鉱で勤務されていた百戦錬磨のかた。お話も上手だし、加えて「お写真どんどん撮りたいかたは話し中でもどうぞ撮ってください」と我々のような人間にも配慮くださる。素晴らしいホスピタリティです。それで入って早々、アクティビティとして、この立坑ケージ体験をします。炭鉱夫は始業前に準備を整えたら(ともかく粉塵爆発が最優先で気をつけるべきことなので、炭鉱内は絶対禁煙、8時間ごとの3交代制で1回下へ行ったらあがれるのは8時間後だから、煙草を吸ってから降りるひとが多かったらしい。気合いの? 目覚めの? 一服ってことかしら)このくるくるケージに乗って下へ降りてゆく。


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機械も指さし確認ばっちりね。


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1段に2列になって18人が入れます、くるくるとローテーションして4段構成。それが2つだったかあります。全段乗り終わってから一気に降下するのではじめに乗った人たちはけっこう待機時間がありそう。体験で参加者たちでむぎゅむぎゅしてみましたがまあ狭い。手ぶらでもお隣さんと触れ合うか触れ合わないかくらい、つまりコロナ前の湘南新宿ラインのちょい空き、くらいですかね。18人はそれぞれお昼ご飯、採掘に使う道具、万一に備えて救命器具を持ってったそうなのでコロナ前の湘南新宿ラインちょうどくらいかもしれない……


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これが1段。1秒に10メートル以上の速さで下がってゆきます。ヘッドレストなし。加えて出入口はチェーンのみ。でも落下事故などは現役稼働時ゼロだったそうです。

 

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順序がちょっと違うけど先に。トロッコにも乗せていただきました。どうぞと言われいの一番に乗り込む廃墟ガール。1列3人乗りだそうで、3人乗ったらその506:遊亀公園+‪α【撮りすぎ山梨6】 - 廃墟ガールの廃ログの汽車ぽっぽの狭さを超えるかもしれません。

 

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さて、ここでずっと気になっていた真正面の巨大機構とご対面! この立坑が動くことにより、さっきのケージや採掘後の石炭の運搬など、いろいろなことができていたみたいです。

 

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この機動力は東洋一と言われていたそう。最先端技術だったんでしょうね。赤平炭鉱が始まってから数年経って採掘量を増やす関係で建てられた立坑で、先を見据えて1000メートルまで掘れる設計だったとか。第1弾として650メートルまで掘って採掘しているうちに、石炭がなくなったんじゃなくて需要がなくなっていったみたいです。


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閉山の日付かしら。


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かっこいいなあ、の一言に尽きるすぎる……

 

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左端にあるボタンを眺めて、いよいよ2階へ! 奥まったところに真っ暗な階段があって昇ってゆきます。

 

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2階も天井が高いです!


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さっきの写真左下に写っていたのはこちら。立坑を動かしているのはゴム製のストラップみたいな紐(もっと専門用語があるはず)? チューブ? で、滑車式にしてあげさげするのだけど、止める時に摩擦を起こす機械。このへんからますます写真撮影にご執心で間違っていたらすみません……


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トランスフォームしそう。


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650メートルまで重いものを上げ下げする(しかも速い)機構ですから、とてつもないエネルギィが発生します。それを止めるレバーを引くのにこんなに大きなレンチが必要だったのですって! 踏んづけてないよ浮いてるよ。でか~。人の手では扱えないから、このレンチを使うためのまた別の道具を使っていたとのこと。道具を使うための道具を使うための道具。


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それで色々な基盤がその545:白鳥【バースデー千葉5/8】 - 廃墟ガールの廃ログの勝浦通信所のようにずらりとしている場所も眺めたのだけど、ひとつなぜかファンシィな書体の盤を見つけてしまった。昭和ラブホ? スナック? 純喫茶? 


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別のところのカタカナはノーマル。デッキチェンヂだけなぜ。

 

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しばらく頭上ばかり撮影している時間がありました。


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当時、炭鉱夫さんってとてもたくさんいらっしゃったと思うけれど、その方とご家族が住んでいた団地の電気は、立坑の稼働エネルギィで賄っていたのですって! 炭鉱の敷地内に、発電所も、映画館も、野球グラウンドも、なんと上水所もあったそう! もうちいさな国の規模。池島(その8:【再訪】池島【画像大量3/3】 - 廃墟ガールの廃ログ)にも映画館やボーリング場、雀荘などの娯楽施設の廃墟があった。ひたむきに仕事に打ち込む洞窟の中と、地上のメリハリがわかりやすい。当時の暮らしの姿、興味あります。


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みんな大好き司令官のいるお部屋~!! 横の黒板には滑車の設計が描かれています。ドイツで生まれた方式なのでお名前はドイツのもの。


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入っていいとのことでしたので入室させていただきました。なんて貴重な体験なの。


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ボタンがなに、レバーがなに、みたいなものはわかりませんが、ここで感じたのは「いや電話多っ」でした。これは最先端技術、離れた各地点と連絡をとるための手段が黒電話というわけで、見た目だけのお話をしてしまうのであれば、可愛らしいったらありゃしません。左右あわせて受話器何個?? ラブです。


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カレンダーは閉山2ヶ月前のものでしょうか。その手前に浮遊するコンセントくん

 

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2階の最後に、特別にすこし出っ張っているキャットウォークに入らせてもらいました。格別な眺め!


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ひとりずつこのポケットに出ていくのでわずかな時間でしたが、希少価値も相まって最高でした。


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ここから先は行っちゃだめです。

 

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1階に戻って、もと来た道を戻りって出ます。ガイドさんが「写真撮る時間は足りないくらいだから、どんどん撮ってくださいね」と仰っていたけれど、ほんとその通りでした。


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出るのが惜しい。工場夜景と同じで、あれはなにこれはなにっていろいろと知らないから良いんだと思っていたけれど、知っても面白かった。素晴らしいツアーです。

 

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〆の言葉なんていらないね! ご馳走様でございました。